「靴擦れで、かかとにぷくっと水ぶくれが…」「やけどした部分が水ぶくれになったけど、これって潰していいの?」
日常のふとした瞬間にできてしまう「水ぶくれ」。身近な皮膚トラブルですが、その正体や正しい対処法は意外と知られていないかもしれません。間違ったケアは、治りを遅らせたり、跡が残ったり、細菌が入って化膿したりする原因にもなります。
この記事では、水ぶくれができる原因から、できてしまった時の正しいケア、病院での治療法まで、医師がわかりやすくわかりやすく解説します。
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水ぶくれとは?よくある症状と原因
ぷくっと膨らんだ水ぶくれ。まずは、その正体と、なぜできてしまうのかについて見ていきましょう。
水ぶくれとは?
水ぶくれとは、皮膚の表面(表皮)の下に、透明な液体(リンパ液などの体液)が溜まって、ぷくっと膨れ上がった状態のことです。
医学的には「水疱(すいほう)」と呼ばれます。これは、やけどや摩擦などのダメージから、その下の組織を守るための、体の防御反応の一種です。

水ぶくれでよくある症状
水ぶくれができると、次のような症状が見られます。
- 皮膚の一部が、ぷくっとドーム状に膨らむ
- 中には透明、または少し黄色っぽい液体が溜まっている
- 水ぶくれの周りの皮膚が赤くなる
- ヒリヒリとした痛みや、かゆみを伴うことがある
- 破れると、じゅくじゅくした液体が出てきて、皮膚がめくれる(びらん)
小さな水ぶくれは数日で自然に吸収されることもありますが、
原因や大きさによっては、治るまでに数週間かかることもあります。
水ぶくれの原因
水ぶくれができる原因は、実に様々です。
物理的な刺激
- やけど(熱傷): 熱い鍋やアイロンに触れたり、熱湯がかかったりした時。
- 日焼け: 強い紫外線を長時間浴びた時。
- 靴擦れ・摩擦: 新しい靴を履いたり、スポーツで同じ場所が繰り返しこすれたりした時。
感染症
- とびひ(伝染性膿痂疹): 細菌感染が原因で、破れやすい水ぶくれが次々とできます。
- ヘルペス(単純疱疹・帯状疱疹): ウイルス感染が原因で、痛みを伴う小さな水ぶくれが集まってできます。
- 水ぼうそう(水痘): ウイルス感染が原因で、かゆみを伴う赤い発疹と水ぶくれが全身に広がります。
虫刺され

ブヨや毛虫、ダニなどに刺された際の、アレルギー反応や毒素によって水ぶくれができることがあります。
かぶれ(接触皮膚炎)
ウルシやハゼなどの植物、特定の化学物質などに触れることで、強いアレルギー反応として水ぶくれが生じます。

水ぶくれの検査
水ぶくれの診断は、その見た目の特徴や、できた時の状況(やけどをした、新しい靴を履いたなど)を問診で詳しく聞くことで、原因を推測できる場合がほとんどです。
そのため、基本的には医師の視診が中心となります。
ただし、感染症が疑われる場合や、原因がはっきりしない場合には、水ぶくれの中の液体や患部の一部を採取して、原因となる細菌やウイルスを特定する検査を行うこともあります。

水ぶくれの受診目安
小さな靴擦れなど、原因がはっきりしている水ぶくれはご自宅でのケアも可能です。しかし、中には専門的な治療が必要なケースや、思わぬ病気が隠れているサインの場合もあります。
以下の項目に一つでも当てはまる場合は、自己判断で対処せず、皮膚科を受診しましょう。
水ぶくれのチェックリスト
□原因がわからない、または「やけど」でできた水ぶくれ
□水ぶくれの中の液体が、透明ではなく白や黄色に濁っている
□周りの皮膚がパンパンに腫れて、熱を持っている
□ズキズキとした強い痛みが続いている
□水ぶくれのサイズが大きい(目安として500円玉より大きい)
□顔、唇、手のひら、陰部など、デリケートな場所にできている
□小さな水ぶくれが次々と増えたり、体の片側に帯状に広がったりしている
□発熱やだるさ、頭痛など、体調不良を伴っている
水ぶくれは、皮膚が「助けて!」と出しているサインかもしれません。感染症やひどいやけどは、放置すると跡が残りやすくなります。
迷ったら、きれいに治すためにも専門医に相談することが大切です。

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水ぶくれの治し方・薬
水ぶくれの治療は、原因となっている病気の治療と、水ぶくれ自体を感染させずに、皮膚が自然に再生するのを助けることが基本となります。
皮膚科では、まず水ぶくれを潰すべきかどうかを判断します。大きな水ぶくれで痛みが強い場合などには、感染しないよう清潔な環境で、中の液体を抜く処置を行うこともあります。
自分で水ぶくれを潰すのは絶対にやめましょう。
ばい菌が入ってしまい感染してしまう可能性があり、跡になるリスクが高くなります。
治療には、原因に合わせた塗り薬や飲み薬が処方されます。
ステロイド薬【塗り薬】
虫刺されやかぶれなど、炎症が強く、痛みやかゆみを伴う水ぶくれに処方されます。
リンデロンV軟膏 など

炎症を強力に抑えることで、赤みやかゆみを速やかに和らげます。
詳しい解説はこちら→リンデロンV軟膏
\ ステロイドのお薬について /
\ それぞれの使い分け・詳しい解説は /
\ こちらの記事をチェック! /
抗菌薬/抗生物質【塗り薬】
水ぶくれが破れて細菌感染を起こした場合や、とびひが原因の場合に使います。
フシジンレオ軟膏 など

原因となる細菌の増殖を抑え、化膿を防ぎ、治りを助けます。
詳しい解説はこちら→フシジンレオ軟膏
抗ウイルス薬【塗り薬】
ヘルペスウイルスが原因の水ぶくれに使います。
アシクロビル軟膏

ヘルペスウイルスの増殖を直接抑え、症状の悪化や広がりを防ぎます。
詳しい解説はこちら→アシクロビル軟膏
抗ウイルス薬や抗菌薬【飲み薬】
帯状疱疹や、感染が広範囲な場合、全身症状を伴う場合などに処方されます。
ケフレックス(セファレキシン)

セフェム系の抗生物質で、とびひなどの原因菌であるブドウ球菌やレンサ球菌に効果的です。
詳しい解説はこちら
→ケフレックス(セファレキシン)
バルトレックス(バラシクロビル)

ヘルペスや帯状疱疹など、体の中から原因となるウイルスや細菌を退治し、根本的な治療を目指します。
詳しい解説はこちら
→バルトレックス(バラシクロビル)
市販薬で治療する場合の注意点
水ぶくれができた時、自己判断で市販薬を使うのは慎重になるべきです。
特に、最近よく使われるハイドロコロイド素材の絆創膏(キズパワーパッドなど)は、注意が必要です。
これは、傷口を密閉して潤いを保つことで治りを早くするものですが、感染を起こしている傷(とびひ、虫刺されなど)や、じゅくじゅくがひどい傷、やけどには使用できません。かえって細菌を増殖させ、症状を悪化させる危険性があります。
「水ぶくれ=この絆創膏」と安易に考えるのではなく、原因がはっきりしない水ぶくれや、感染が疑われる場合は、何も貼らずにガーゼで保護する程度にとどめ、皮膚科を受診しましょう。
水ぶくれの治し方・予防
できてしまった水ぶくれをきれいに治すためのケアと、そもそも水ぶくれを作らないための予防策をご紹介します。
水ぶくれを早く治すために
水ぶくれができてしまったら、慌てずに適切なケアを行いましょう。
絶対に潰さない
水ぶくれの膜は、その下で再生している新しい皮膚を細菌から守る、天然の絆創膏のようなものです。
自分で針を刺したり、無理に破ったりすると、そこから細菌が入って化膿し、治りが遅くなったり跡が残ったりする原因になります。
清潔に保つ
患部は、石鹸をよく泡立てて、その泡で包むように優しく洗い、シャワーでしっかり洗い流しましょう。ゴシゴシこするのは禁物です。
もし水ぶくれが自然に破れてしまった場合は、同様に優しく洗浄した後、抗菌薬の入った軟膏を塗り、清潔なガーゼで保護してください。
刺激を与えない
衣服でこすれたり、物が当たったりしないように、絆創膏やガーゼで優しく保護しましょう。
靴擦れの場合は、水ぶくれの周りを囲むようにドーナツ状のパッドを貼ると、直接圧力がかかるのを防ぐことができて効果的です。

水ぶくれを作らないための予防策
日々の少しの注意で、痛い水ぶくれができるのを防ぐことができます。
やけど・日焼け対策
熱い調理器具を扱う際はオーブンミトンを使う、熱湯を注ぐ際は十分注意するなど、日常のやけどに気をつけましょう。
また、強い日差しを浴びる際は、こまめに日焼け止めを塗り直すことが、ひどい日焼けによる水ぶくれの予防に繋がります。
靴擦れ対策
自分の足に合ったサイズの靴を選ぶことが基本です。新しい靴を履く際は、まずは短い時間から履き慣らしていきましょう。
長時間歩くことが分かっている場合は、あらかじめかかとなど、靴擦れしやすい場所に保護テープを貼っておくのが非常に効果的です。
虫刺され対策
キャンプやハイキングなど、屋外で活動する際は、長袖・長ズボンで肌の露出を減らし、虫除けスプレーをこまめに使用しましょう。特にブヨやアブなど、水ぶくれを起こしやすい虫がいる場所では注意が必要です。
手洗い・傷の保護
とびひなどの感染症は、小さなすり傷や湿疹を掻き壊した傷口から始まります。ケガをしたらすぐに水で洗い流して清潔にし、絆創膏で保護しましょう。
また、こまめな手洗いは、手に付着した細菌を洗い流し、感染症を防ぐ基本です。
水ぶくれのよくある質問
水ぶくれについて、よくあるご質問にお答えします。
ご自身の状況と照らし合わせて、解決のヒントを見つけてください。
どんな人が水ぶくれになりやすいですか?
新しい靴を履いた方、スポーツなどで特定の部位に摩擦が多い方、アウトドア活動で虫に刺されたり日焼けをしたりした方は、物理的な刺激による水ぶくれができやすいです。
また、お子さんはとびひや水ぼうそう、高齢の方は帯状疱疹など、年代によってかかりやすい感染症が原因となることもあります。
受診や治療にかかる費用はどのくらいですか?
健康保険(3割負担)の場合、初診料と簡単な処置で1,000円~3,000円程度、これに加えてお薬代がかかるのが一般的です。
原因を調べるための検査を行った場合は、追加で費用がかかります。

水ぶくれの薬はネットやドラッグストアで買えますか?
虫刺され用のかゆみ止めや、軽い炎症を抑える塗り薬は購入できます。しかし、感染症を治療するための抗菌薬や抗ウイルス薬、炎症をしっかり抑えるためのステロイド薬は、医師の処方が必要です。
ハイドロコロイド素材の絆創膏も市販されていますが、使える症状が限られているため、使用には注意が必要です。
水ぶくれは放置しても大丈夫?自然に治ることはありますか?

小さな靴擦れなど、原因がはっきりしている軽いものであれば、潰さずに保護していれば自然に吸収されて治ることが多いです。
しかし、感染症が原因のものや、大きな水ぶくれ、痛みが強いものを放置するのは危険です。治りが遅くなったり、きれいに治らず跡が残ったり、細菌感染を起こして重症化したりするリスクがあります。
治療期間はどのくらいですか?
原因によりますが、軽い靴擦れなら数日~1週間程度です。
やけどや感染症が原因の場合は、皮膚が完全に再生するまで2~3週間以上かかることもあります。
水ぶくれが疑われる場合、何科を受診すればよいですか?

基本的には皮膚科を受診しましょう。皮膚の専門家が、水ぶくれの原因を正確に診断してくれます。
やけどの範囲が非常に広い、または深い場合は、救急外来を受診する必要があることもあります。
水ぶくれはオンライン診療でも診察できますか?
はい、オンライン診療でも診察が可能です。スマホのカメラなどで患部の状態をはっきりと見せることで、医師が原因を推測し、症状に合った塗り薬などを処方することができます。
特に「この水ぶくれ、病院に行くべき?」と迷った際の、最初の相談先として非常に便利です。
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ぷくっとできた水ぶくれは、つい気になって潰したくなってしまうかもしれませんが、それは体を守るための大切な防御反応です。正しい知識を持って、「潰さず、清潔に、保護する」ことを心がけるのが、きれいに治すための基本です。
そして何より、原因がわからない場合や、痛みが強い、どんどん広がるといった場合には、自己判断で対処しないことが重要です。
「この水ぶくれ、何が原因なんだろう?」 「市販の薬を使ってもいいか不安…」
そのように感じたら、ぜひ専門医にご相談ください。
ウチカラクリニックでは、ご自宅からスマホ一つで相談できるオンライン診療にて、水ぶくれをはじめとする様々な皮膚トラブルの診察・治療を行っています。忙しくて通院の時間が取れない方でも、気軽に専門的なアドバイスや、症状に合わせた薬の処方を受けることが可能です。
その気になる水ぶくれ、跡を残さずきれいに治すために、まずはお気軽にご相談ください。
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この記事の監修者

ウチカラクリニック代表医師
森 勇磨
経歴
東海高校、神戸大学医学部医学科卒業。名古屋記念病院基本臨床研修プログラム修了。藤田医科大学救急総合内科、株式会社リコー専属産業医を経てMEDU株式会社(旧Preventive Room)創業。|ウチカラクリニック代表医師|一般社団法人 健康経営専門医機構理事|日本医師会認定産業医|労働衛生コンサルタント(保健衛生)
YouTubeチャンネル「 予防医学ch/医師監修」監修 著書に「40歳からの予防医学(ダイヤモンド社)」など多数。