エリキュース(エリキュース錠)の効果・副作用を解説!【医師監修】
「血液をサラサラにする薬って、出血が怖い…」
「心房細動と言われたけど、どんな薬を飲むの?」
そんな方に処方されるのがエリキュースです。
エリキュースは、血液を固まりにくくして血の塊(血栓)ができるのを防いでくれる大切なお薬です。
の記事では、エリキュースの効果や正しい飲み方、注意すべき副作用について医師がわかりやすく解説します。
※当院ではエリキュースの処方は行っておりません。
エリキュース(有効成分:アピキサバン)は、血液を固まりにくくして血栓(血の塊)ができるのを防ぐ「抗凝固薬(DOAC)」と呼ばれるお薬です。
主に心房細動という不整脈による脳梗塞の予防や、足や肺の血管に血栓ができる静脈血栓塞栓症の治療・予防に使われます。
エリキュースの種類(剤型)
エリキュースには、以下の2種類の錠剤があります。
- エリキュース錠2.5mg:黄色い小粒の錠剤
- エリキュース錠5mg:ピンク色の小粒の錠剤
患者さんの病気の種類、年齢、体重、腎臓の働きなどに合わせて成分量が選ばれます。
エリキュースの成分
有効成分は「アピキサバン」です。
血液が固まるプロセスに関わる「第Xa因子(ダイジュウエイチインシ)」という酵素の働きを直接ブロックすることで、血栓ができるのを防ぎます。
エリキュースの効果
血管の中で血液が固まって詰まってしまう「血栓症」を未然に防ぎ、命に関わる脳梗塞や全身の塞栓症リスクをしっかり下げてくれます。
従来使われていた「ワーファリン」に比べて効果が安定しており、特定の食べ物の影響を受けにくいのが大きな特徴です。
どんなときに使う?(適応疾患・部位)
- 非弁膜症性心房細動
- 深部静脈血栓症(DVT)
- 肺塞栓症(PE)
- 術後の血栓予防
エリキュースはオンライン診療で出せる?
エリキュースはオンライン診療での処方ができません(処方対象外となります)。
エリキュースは脳梗塞などを予防する非常に重要なお薬ですが、万が一の「出血」などの重大な副作用を防ぐため、定期的な血液検査や対面での慎重な診察・リスク管理が欠かせないお薬です。
安全にお薬を飲み続けていただくためにも、エリキュースの処方は必ず定期的に医療機関を対面受診し、医師の診察のもとで受けるようにしましょう。
「日々の急な体調不良」や「オンライン処方が可能なお薬(花粉症・皮膚症状・生活習慣病の一部のお薬など)」に関しては、病院に行かずにスマホで診察を受けられるオンライン診療が大変便利です。
ウチカラクリニックでは、
さまざまな症状のご相談や、対応可能なお薬の処方をオンライン診療にて承っております。
特に、「体調が悪く外出がつらいとき」や「仕事の合間に受診したい」などに、オンライン診療は便利です。経験豊富な医師が親身になってお話を伺いますので、お気軽にご相談ください。
エリキュースの使い方(用法・用量)
飲む量や期間は治療目的によって異なります。
- 心房細動による脳梗塞の予防の場合
- 通常、成人は1回5mgを1日2回(朝・夕)服用します。
- ただし、以下の3つの基準のうち2つ以上に該当する方は、薬が効きすぎて出血するのを防ぐため、1回2.5mgを1日2回に減量します(これを減量基準といいます)。
- 80歳以上
- 体重60kg以下
- 血清クレアチニン1.5mg/dL以上(腎機能の低下)
- 静脈血栓塞栓症の治療・再発予防の場合
- 発症初期(最初の7日間)は1回10mgを1日2回服用します。
- 8日目以降は1回5mgを1日2回服用します。
※上記の用法・用量は基準量です。必ず医師から指示された通りに服用してください。
※途中で飲むのをやめたり量を変更したりせず、必ず医師から指示された通りに毎日正しく続けましょう。
エリキュースの副作用
主な副作用
一般的な副作用
- 鼻血、歯茎からの出血
- 皮下出血(青あざができやすい、紫斑)
- 血尿(尿が赤い)、血便(便が黒っぽい)
- 頭蓋内出血や消化管出血などの重大な出血
重大な副作用
- 間質性肺疾患(咳や息切れ)
- 肝機能障害
- 急性腎障害
副作用への対処法
軽度の鼻血や小さなあざ程度であれば過度に心配せず、圧迫して止血し様子を見て大丈夫です。
ただし、強く圧迫しても10分以上止まらない出血や、激しい頭痛・吐き気、便が真っ黒になる、血尿が出る、息苦しさや発熱、長引く咳がみられるといった症状が見られた場合は、体内で重篤な出血が起きている可能性があるため直ちに医療機関を受診してください。
副作用が心配だからといって自己判断で急に服用を止めると、血栓が詰まって脳梗塞などを引き起こす危険性が急激に高まるため、必ず主治医に相談しましょう。
エリキュースの注意事項(禁忌)
使用に注意が必要な方
使ってはいけない方(禁忌)
- エリキュースの成分に対してアレルギー歴がある方(禁忌)
- 現在、消化管潰瘍や脳内出血など目立つ出血症状がある方(禁忌)
- 出血リスクを伴う重度な肝障害のある方(禁忌)
- 重度の腎障害・腎不全がある方(心房細動ではCLcr 15mL/min未満、静脈血栓塞栓症ではCLcr 30mL/min未満)(禁忌)
特に注意して使う方(慎重投与)
- 潰瘍性消化管疾患、高血圧、悪性腫瘍など出血のリスクが高い持病がある方
- 低体重(60kg以下)の方
- 妊婦・妊娠している可能性がある方、授乳中の方
- 小児等
- 高齢者
併用に注意が必要な薬
1. エリキュースが効きすぎてしまう薬(出血に注意)
- カビの薬(抗真菌薬):イトラコナゾール、ボリコナゾールなど
- HIVの薬:リトナビルなど
- 一部の抗生物質:クラリスロマイシンなど
- 新型コロナ治療薬:エンシトレルビル(ゾコーバ)など
一緒に飲むと「出血の危険」がさらに跳ね上がる薬
他の血液をサラサラにする薬:アスピリン、ワルファリン、クロピドグレルなど
- 血栓を溶かす薬:ウロキナーゼなど
- 痛み止め・解熱鎮痛薬(NSAIDs):ジクロフェナク、ナプロキセンなど ※市販の風邪薬や頭痛薬(ロキソニンやイブなど)にも含まれるため、自己判断での服用は危険です。
- 新しいアルツハイマー病の薬:レカネマブ(レケンビ)、ドナネマブ
※これらのお薬自体の副作用として「脳出血」のリスクがあるため、血液をサラサラにするエリキュースを飲んでいる方は特に注意が必要です。
エリキュースが効かなくなってしまう薬・サプリ(血栓に注意)
- 結核の薬:リファンピシン
- てんかんの薬:フェニトイン、カルバマゼピンなど
- サプリメント・ハーブ:セイヨウオトギリソウ(セント・ジョーンズ・ワート)
生活上の注意(使用上の注意)
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 出血しやすい活動の制限 | 激しい接触を伴うスポーツや、刃物を使う作業、転倒の危険がある活動は、大怪我や大出血に繋がるためできるだけ避けましょう。 |
| 他院の受診・歯科治療 | 抜歯や手術、胃カメラなどの検査を受ける際は、事前に必ず「エリキュースを飲んでいる」ことを医師や歯科医師に伝えてください。 一時的に休薬が必要な場合があります。 |
| ケガをしたときの対応 | 万が一ケガをして出血した場合は、傷口を強く圧迫してしっかり止血してください。 止まらない場合はすぐに医療機関へ。 |
| 定期的な臨床検査 | 貧血や腎臓・肝臓の働きに問題がないか確認するため、指示された日程で定期受診と検査を受けましょう。 |
| 勝手に服用を止めない | 自己判断で飲むのを止めると、血栓ができて脳梗塞などを再発するリスクが高まります。 |
保管方法
- 直射日光や高温多湿を避け、室温で保管してください。
- 小さなお子様の手の届かない、安全な場所で保管してください。
飲み忘れたら?
飲み忘れに気づいたときは、すぐに1回分を服用してください。
ただし、次の飲む時間が近づいている場合は忘れた分は飛ばし、決められた時間に1回分だけを飲みましょう。
絶対に一度に2回分をまとめて飲んではいけません。
ウチカラクリニックのオンライン診療でも、お薬の処方を行っています。気になる症状がある方はいつでもお気軽にご相談ください。年中無休で診察しています。


※心療内科ではシステム手数料をいただいております。
エリキュースに市販薬はある?値段は?
市販薬
エリキュースと同じ成分(アピキサバン)を含む市販薬はありません。(処方薬のみ)
ジェネリック
現在、エリキュースのジェネリック医薬品(後発品)は国内では販売されていません。
薬価
| 薬剤名 | 区分 | 薬価(1錠あたり) | 3割負担の目安 |
|---|---|---|---|
| エリキュース錠2.5mg | 先発 | 114.9円(約115円) | 約34.5円(約35円) |
| エリキュース錠5mg | 先発 | 199.9円(約200円) | 約60.0円(約60円) |
※2026年8月現在。薬価は改定などで変わる可能性があります。
※実際の窓口支払額には診察料や調剤料などが加算されます。
添付文書
まとめ
エリキュースは、血栓ができるのを防ぎ、脳梗塞などの重大な病気から体を守ってくれるとても効果的なお薬です。
食事制限も少なく続けやすい反面、出血しやすくなる副作用には注意が必要です。
「体調不良が続いており、今すぐ診察して欲しい」
「他のお薬の処方や、ちょっとした体調不良を自宅から診てもらいたい」
そんなときは、ウチカラクリニックのオンライン診療が便利です。
- スマホやPCがあれば、全国どこからでも受診可能
- 対面診療と料金は変わらず、安心してご利用いただけます
- お忙しい方でも安心の年中無休で診療
- 処方された薬は郵送、またはお近くの薬局で受け取り可能
通院にかかる時間や手間を減らしながら、専門の医師にお薬の悩みを気軽に相談できます。不安なことがあれば、いつでもご相談ください。
よくある質問(FAQ)
妊娠中・授乳中でも使えますか?
妊婦または妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与されます。また母乳中へ薬が移行することが確認されているため、授乳中の方は授乳を避ける必要があります。必ず主治医に相談してください。
小児(子供)でも使えますか?
小児に対する安全性や効果は確立されていないため、原則として処方されません。
運転しても大丈夫ですか?
エリキュース自体に眠気を起こす成分は含まれていません。ただし、副作用として貧血やめまいが生じる場合があります。体調に違和感がある場合は車の運転を控えましょう。
いつから効き始めますか?
服用後、およそ3〜4時間程度で血液の中の薬の濃度が最も高くなり、速やかに血液をサラサラにする効果を発揮します。
お酒(アルコール)を飲んでもいいですか?
お酒の飲み過ぎは胃の粘膜を傷つけて胃出血を起こしやすくしたり、酔って転倒した際の大出血につながったりするため大変危険です。エリキュース服用中のアルコールは控えめにするか、できるだけ避けるようにしましょう。
歯の治療(抜歯)や手術をするときは休薬が必要ですか?
出血を伴う処置を受ける場合は、事前に一時的に薬をお休み(休薬)することがあります。出血リスクが低度の手術では少なくとも24時間以上、中〜高度の手術では48時間以上空けるのが目安です。ただし、自己判断で止めると血栓ができる危険があるため、必ず事前に処方医と歯科医師へご相談ください。
納豆や青汁を食べても大丈夫?
ワーファリン服用中の方は納豆や青汁などのビタミンKを多く含む食品が禁止されますが、エリキュースは納豆や青汁を食べても全く問題ありません。 食生活を変えずに続けられるのもエリキュースの大きなメリットですね。