「避妊に失敗してしまったかもしれない…」 「コンドームが破れてしまった…」
そんな緊急事態に、不安な気持ちでこの記事を読んでいるかもしれません。でも、慌てないでください。望まない妊娠を避けるための選択肢として「アフターピル(緊急避妊薬)」があります。
この記事では、アフターピルとは何か、その種類や正しい飲み方、値段、そして便利なオンライン診療を含めたもらい方まで、今すぐ知りたい情報を分かりやすく解説していきます。
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アフターピル(緊急避妊薬)とは?
アフターピルとは、避妊ができなかった、または失敗してしまった性交の後に服用することで、望まない妊娠の可能性を大幅に下げるためのお薬です。
アフターピルは、排卵を抑制または遅らせたり、受精卵が子宮内膜に着床するのを防いだりすることで妊娠を回避します。すでに成立した妊娠を中断させる「中絶薬」とは全く異なるお薬です。
アフターピルはどんなときに使うの?
- コンドームの破損や脱落
- 低用量ピルの飲み忘れ
- 予期せぬ性交
- 性被害 など
妊娠の可能性がある性交があった場合に服用します。

アフターピルの種類【レボノルゲストレル法(72時間以内のお薬)】
日本で最も標準的に処方されているアフターピルが、有効成分「レボノルゲストレル」を配合したお薬です。
WHO(世界保健機関)からも緊急避妊の必須薬として指定されており、世界中で長く使われている実績のある、安全性の高い方法です。
作用の仕組み
レボノルゲストレルは、女性ホルモンの一種(黄体ホルモン)です。
これを性交後に服用することで、脳に「排卵の必要がない」と錯覚させ、排卵を抑制したり、遅らせたりします。
卵子が排出されなければ、精子と出会うことがないため、受精・妊娠を防ぐことができます。
ノルレボ錠1.5㎎

先発医薬品であり、日本で初めて承認された緊急避妊薬です。長年の使用実績があり、信頼性が高いのが特徴です。
レボノルゲストレル錠1.5㎎(ノルレボジェネリック)

ノルレボのジェネリック医薬品です。有効成分、効果、安全性はノルレボと全く同じでありながら、開発費用が抑えられているため、値段が安く設定されています。そのため、現在ではこちらのジェネリック医薬品を選択する方も増えており、多くのクリニックで採用されています。
アフターピルの種類 【その他】
ウリプリスタール酢酸エステル製剤

エラ、エラワンなどのお薬が該当します。日本ではまだ未認可ですが、海外で広く使われているお薬です。
性交後120時間以内に服用すれば、72時間を超えてしまっても高い避妊効果が期待できます。
※個人輸入などで購入するのは副作用や正規品でないものが届くリスクなどもあります。絶対にやめましょう。
ヤッぺ法(旧来の方法)
ノルレボが登場する前に、日本で主流だった緊急避妊法です。現在では、レボノルゲストレル法が第一選択となっていますが、一部の医療機関ではまだ処方されることがあります。
治療用の中用量ピル(プラノバール配合錠など)を代用し、性交後72時間以内にまず2錠を服用し、その12時間後にさらに2錠を服用するという、計2回の服用が必要です。
レボノルゲストレル法に比べて、含まれるホルモン量が多いため、吐き気や頭痛といった副作用が強く出やすい傾向にあります。また、12時間後の2回目の服用を忘れてしまうリスクや、避妊効果もレボノルゲストレル法より若干低いとされています。
アフターピルは、いつまでに飲む?避妊効果は?
アフターピルは、服用するまでの時間が短いほど、高い避妊効果が期待できます。「とにかく早く飲むこと」が最も重要です。
現在広く使用されている、レボノルゲストレル(ノルレボ及びそのジェネリック)の場合、性交後72時間以内に服用する必要があります。
避妊効果は、24時間以内の服用で約95%、72時間以内の服用で約84%と報告されており、時間が経つにつれて効果が低下します。

アフターピルはどこで貰える?何科に行けばいい?
アフターピルは医師の処方が必要な医療用医薬品です。ここでは、どこで、どのようにして処方してもらえるのか、具体的な方法とそれぞれの特徴を解説します。
何科を受診すればいい?
アフターピルの処方は、女性の体とホルモンに関する専門家である「産婦人科」または「婦人科」が専門です。
問診を通じて、安全に服用できるかを判断し、お薬の正しい飲み方や副作用、服用後の注意点などについて、専門的な説明をしてくれます。近所にかかりつけのクリニックがある場合は、まずそこに相談するのが良いでしょう。
どこで処方してもらう?
対面受診(産婦人科クリニック)
最も基本的な方法が、産婦人科のクリニックや病院を直接訪れて診察を受ける「対面受診」です。夜間や休日など、診療時間外は受診できないことがあります。
また、「病院へ行く時間がない」「待合室で待つのが精神的につらい」と感じる方もいます。
オンライン診療
近年、急速に普及しているのが、スマートフォンやPCを使って、自宅などから医師の診察を受けられる「オンライン診療」です。スマホやPCを使ったビデオ通話で医師の診察を受け、お薬が自宅に郵送されます。
夜間や土日祝日でも診察しているクリニックが多く、緊急性が高いアフターピルにとって非常に心強い選択肢です。病院へ行く手間や交通費がかからず、プライバシーも守られます。
ウチカラクリニックでもお薬の郵送を行っていますが、
アフターピルの場合は早めの服用が原則のためお近くの薬局での受け取りを推奨しています。
薬局の指定はありませんが、ツルハドラッグであれば全調剤店舗にてアフターピルの取り扱いを行っています。
薬局での試験的な販売(一部の薬局)
現在、国の方針により、一部の研修を受けた薬剤師がいる薬局で、試験的に対面での処方箋なし販売が行われています。
薬剤師との面談、身分証明書の提示などが必須となります。ただし、実施している薬局は全国でもまだ非常に限られています。

個人輸入は非常に危険
インターネットで海外からアフターピルを安く購入できるサイトが見つかることがありますが、個人輸入は絶対にやめてください。
届いた薬が偽造薬であるリスクが非常に高く、有効成分が入っていなかったり、有害な物質が含まれていたりする可能性があります。偽造薬を服用すると、避妊に失敗するだけでなく、深刻な健康被害につながる恐れがあります。
あなたの体を守るためにも、お薬は必ず日本国内の正規の医療機関(対面またはオンライン)や、国が指定した薬局で、専門家のもとで処方・購入するようにしてください。
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③感染リスクなし
病院の待合室などで、他の病気に感染する心配がありません。体調が悪い時だからこそ、安心して利用できます。

仕事や育児で自分のことは後回しにしがちな方でも、オンライン診療ならスキマ時間で受診が可能です。

アフターピルの飲み方と服用後の注意点
飲み方
処方された錠剤(通常は1錠)を、水またはぬるま湯で服用します。
時間は問いませんが、なるべく早く飲むようにしましょう。
服用後の注意点
吐いてしまったら
服用後、2〜3時間以内に嘔吐してしまった場合は、薬の成分が十分に吸収されていない可能性があります。すぐに処方を受けた医療機関に連絡し、指示を仰いでください。

次の生理について
服用後、早ければ数日、遅くとも3週間以内には生理に似た出血(消退出血)が起こります。予定していた生理日より早く来たり、遅れたりすることがあります。
避妊成功の確認

予定日を1週間以上過ぎても生理が来ない場合は、妊娠の可能性を考え、市販の妊娠検査薬を使用するか、産婦人科を受診してください。
アフターピルの値段・費用について
アフターピルは保険適用外(自費診療)です

費用は全額自己負担となり、クリニックによって料金が異なります。
具体的な費用の目安
自費診療のためクリニックによって料金は異なりますが、おおよその目安は以下の通りです。(診察料込み)
- ノルレボ錠(先発品): 12,000円 ~ 15,000円
- レボノルゲストレル錠(ジェネリック): 6,000円 ~ 10,000円
ウチカラクリニックでは、
アフターピル(ノルレボ錠)の処方は自費診療になり、5,500円になります。
※別途薬局にてお薬代が7,000円前後かかります。
アフターピルの主な副作用
服用後、一時的に以下のような副作用が出ることがあります。多くは24時間以内におさまります。
主な副作用
吐き気、頭痛、倦怠感、不正出血、胸の張りなど。
重大な副作用 ※頻度は稀

最も注意すべき副作用として「血栓症(血の塊が血管を詰まらせる病気)」のリスクがごくまれにあります。足の激しい痛みや腫れ、突然の息切れ、激しい頭痛などの初期症状を知っておくことが大切です。
よくある質問(FAQ)
Q1. 診察ではどんなことをしますか?内診はありますか?
A1. 主に問診(最終月経日、性交日、アレルギーや持病の有無など)が中心です。アフターピルの処方のためだけなら、内診(膣の中を診る診察)は通常必要ありません。
Q2. 未成年でも処方してもらえますか?親の同意は必要ですか?
A2. はい、未成年の方でも処方は可能です。法律上、親の同意は必須ではなく、医師には守秘義務があるため、ご本人の意思で受診・処方が受けられます。
Q3. アフターピルを飲んだら、次の日から避妊は不要ですか?
A3. いいえ、絶対に必要です。アフターピルの効果は一度きりです。服用後、次の生理が来るまでは、性交の際には必ずコンドームなど他の避妊法を行ってください。
Q4. 保険証は必要ですか?
A4. 自費診療のため、保険証がなくても診察・処方は受けられます。ただし、本人確認のために身分証明書の提示を求められることが一般的です。
まとめ
避妊に失敗したかもしれないと思ったら、72時間以内(できれば24時間以内)を目安に、慌てず、しかし迅速に行動することが最も大切です。
アフターピルにはノルレボやそのジェネリックであるレボノルゲストレルなどがあり、オンライン診療を利用すれば、自宅からでもスピーディーに処方してもらうことが可能です。
アフターピルはあくまで「緊急用」の手段です。今回のことをきっかけに、今後の確実な避妊法(低用量ピルなど)について専門医に相談することも、ご自身の未来のためにとても重要です。

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この記事の監修者

ウチカラクリニック代表医師
森 勇磨
経歴
東海高校、神戸大学医学部医学科卒業。名古屋記念病院基本臨床研修プログラム修了。藤田医科大学救急総合内科、株式会社リコー専属産業医を経てMEDU株式会社(旧Preventive Room)創業。|ウチカラクリニック代表医師|一般社団法人 健康経営専門医機構理事|日本医師会認定産業医|労働衛生コンサルタント(保健衛生)
YouTubeチャンネル「 予防医学ch/医師監修」監修 著書に「40歳からの予防医学(ダイヤモンド社)」など多数。