「朝起きたら、目やにで目が開かない…」 「子どもの目が真っ赤に充血しているけど、大丈夫?」 「コンタクトレンズがゴロゴロして、目のかゆみが止まらない…」
そんな目の不快な症状、もしかしたら「結膜炎」かもしれません。いざ結膜炎になると、「この症状は周りの人にうつるのかな?」「仕事や学校は休むべき?」といった、症状そのものだけでなく、日常生活への影響も心配になりますよね。
この記事を読めば、ご自身の結膜炎がどのタイプに当てはまる可能性が高いか、うつるものなのか、そしてどう対処すればよいかが分かります。正しい知識で、ご自身と周りの人の健康を守りましょう。
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結膜炎とは?
「結膜」とは、まぶたの裏側と白目の表面を覆っている、薄く透明な粘膜です。
ホコリや細菌などの異物が目の奥へ侵入するのを防ぐ物理的な「バリア」の役割や、涙の成分である粘液「ムチン」を分泌し、目の表面に涙を均一に行き渡らせることで、乾燥を防ぎ、まばたきを滑らかにする重要な働きを担っています。
さらに、結膜は免疫細胞が豊富に存在する「免疫の最前線」でもあります。常に外部からの侵入者を監視し、ウイルスや細菌などを検知すると、すぐさま防御反応を開始します。
「結膜炎」とは、この結膜の免疫システムが活発に働き、異物と戦っている「炎症」状態のことを指すのです。

結膜炎の主な症状
結膜炎になると、原因によって程度の差はありますが、以下のような症状が現れます。
- 目の充血: 白目の血管が拡張して赤く見える。
- 目やに(眼脂): ドロっとした黄色い膿のようなものから、サラサラした涙状のものまで様々。
- 涙が出る(流涙): 常に涙っぽく、涙が止まらない。
- 目のかゆみ・痛み: 強いかゆみ、ゴロゴロとした異物感、しょぼしょぼする感じ。
- まぶたの腫れ: まぶたが赤く、むくんだように腫れる。

結膜炎の主な種類と原因
結膜炎は、原因によって大きく3つの種類に分けられます。
それぞれ症状や感染力、治療法が全く異なります。
ウイルス性結膜炎
ウイルスへの感染が原因で起こる結膜炎です。
感染力が非常に強く、家庭内や学校、職場などで集団感染を引き起こすことがあります。
流行性角結膜炎(EKC)
一般的に「はやり目」として知られ、アデノウイルス8型、19型、37型などが原因です。
感染してから1〜2週間ほどの潜伏期間を経て発症します。強い充血、ゴロゴロ感、まぶしさ、多量の目やになどの症状が現れます。名前の通り、結膜だけでなく角膜(黒目の部分)にも炎症が及ぶことがあり、その場合は視力が一時的に低下することもあります。
感染力が極めて強く、医師の許可が出るまで学校や仕事は休む必要があります。

咽頭結膜熱(PCF)
「プール熱」とも呼ばれ、アデノウイルス3型などが原因です。
夏にプールを介して子どもたちの間で流行することが多いです。
目の充血や目やになどの結膜炎症状に加えて、のどの痛み(咽頭炎)と38度以上の発熱を伴うのが特徴です。

急性出血性結膜炎(AHC)
エンテロウイルス70型などが原因です。
潜伏期間が約1日と非常に短く、突然発症します。
その名の通り、白目部分にべったりとした出血(結膜下出血)を伴うのが特徴で、見た目は派手ですが、治りは比較的早いことが多いです。

細菌性結膜炎
黄色ブドウ球菌、肺炎球菌、インフルエンザ菌(※冬に流行るインフルエンザウイルスとは別の細菌)といった、身の回りにいる様々な細菌への感染が原因です。
汚れた手で目をこすったり、風邪をひいていたり、体力や免疫力が落ちている時に発症しやすいため、子どもや高齢者に多く見られます。
特徴は、黄色や緑色がかった、ドロっとした膿のような目やにです。朝、目やにでまぶたがくっついて目が開かなくなることも少なくありません。
また、特殊な細菌として、性感染症であるクラミジアや淋菌が原因で重症な結膜炎を引き起こすこともあります。これらは新生児や性的に活発な成人にみられ、通常の抗菌薬点眼だけでは治らず、内服薬や点滴による治療が必要となります。

アレルギー性結膜炎
花粉、ハウスダスト、ダニ、ペットの毛などのアレルギー物質(アレルゲン)が目に入ることで、免疫が過剰に反応して起こる結膜炎です。
季節性アレルギー性結膜炎(SAC)

スギやヒノキが飛散する春、ブタクサやヨモギが飛散する秋など、特定の季節にのみ症状が現れます。
我慢できないほどの強い目のかゆみと、サラサラした涙が特徴で、アレルギー性鼻炎(くしゃみ、鼻水)を伴うことがほとんどです。
通年性アレルギー性結膜炎(PAC)

ハウスダストやダニのフン・死骸、ペットのフケなど、一年中身の回りにあるものがアレルゲンとなります。
季節を問わず、慢性的にかゆみや充血などの症状が続きます。
巨大乳頭結膜炎(GPC)

主にコンタクトレンズの汚れがアレルゲンとなって起こる特殊なタイプです。
上まぶたの裏側に、ブツブツとした「乳頭」という隆起がたくさんでき、レンズの曇りやズレ、強いゴロゴロ感を引き起こします。
結膜炎の見分け方。うつる?うつらない?
うつる結膜炎(感染性)
ウイルス性結膜炎
サラサラした涙のような目やに、強い充血、ゴロゴロ感が特徴です。片方の目から始まり、数日後にもう片方の目にうつることが多く、耳の前のリンパ節が腫れたり、発熱を伴ったりすることもあります。
感染力は非常に強いです。タオルやドアノブなどを介して簡単に感染が広がるため、学校保健安全法では出席停止が定められている種類もあります。
(プール熱:主要症状が消退した後2日を経過するまで。流行り目/急性出血性結膜炎(AHC):感染の恐れがないと認められるまで)
細菌性結膜炎
黄色や緑色のドロっとした膿のような目やにが特徴で、朝、目やにでまぶたがくっついて目が開かなくなることもあります。
うつりますが、ウイルス性ほど強力ではありません。しかし、タオルなどを共有すると家庭内や施設内で感染が広がる可能性があります。
うつらない結膜炎(非感染性)
アレルギー性結膜炎
とにかく我慢できないほどの強いかゆみが主な症状です。両目に同時に発症することが多く、透明で水のようなサラサラした目やに・涙が出ます。
鼻水やくしゃみなど、アレルギー性鼻炎の症状を伴うことも少なくありません。
アレルギー反応によるものなので、他人にうつることは一切ありません。

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コンタクトレンズとの関係|いつまで中止すべき?
コンタクトレンズを使用している方は、目の充血やゴロゴロ感といった結膜炎のサインを感じたら、直ちにコンタクトレンズの使用を中止し、メガネに切り替えることが鉄則です。

レンズを装用し続けると、結膜の炎症を悪化させるだけでなく、レンズに付着したウイルスや細菌の温床となります。また、角膜(黒目)に傷がつくリスクを高め、より深刻な眼障害を引き起こす可能性もあります。
コンタクトレンズの再開は、必ず医師の診察を受け、完治したと診断されてからにしましょう。
特に感染性の結膜炎にかかった場合は、使用していたレンズやレンズケースは破棄し、新しいものに交換することが再発防止のために重要です。
結膜炎は何日で治るの?
治癒までの期間は、結膜炎の種類によって大きく異なります。
- ウイルス性: ウイルスに対する特効薬はないため、体の免疫力で治します。症状のピークは1週間前後で、完治まで2〜3週間かかることもあります。
- 細菌性: 処方された抗菌薬の目薬を正しく使えば、通常数日〜1週間ほどで症状は改善します。
- アレルギー性: 抗アレルギー薬の目薬で症状は速やかに軽快しますが、原因となるアレルゲンに触れる限り症状は続くため、長期的なコントロールが必要になります。
結膜炎の治療法|処方される目薬
治療は原因によって全く異なります。自己判断で市販薬を使う前に、まずは原因を特定することが大切です。
ウイルス性結膜炎の治療
ウイルスに直接効く特効薬はないため、体の免疫がウイルスを排除するのを待つのが基本です。
処方される薬は、つらい症状を和らげたり、他の細菌による二次感染(混合感染)を防いだりする「対症療法」が中心となります。
フルメトロン点眼液(フルオロメトロン)

炎症を抑える効果が強いステロイド点眼薬です。
角膜の炎症が強い場合などに処方されますが、使用の禁忌などもあるため自己判断での使用は危険です。必ず医師の指示通りに使用します。
詳しい解説はこちら→フルメトロン点眼液(フルオロメトロン)
細菌性結膜炎の治療
原因となっている細菌を殺すための抗菌薬(抗生物質)の目薬による治療が中心です。
正しく使えば、数日で症状は劇的に改善します。
クラビット点眼液(レボフロキサシン)

幅広い種類の細菌に有効なニューキノロン系の抗菌薬で、結膜炎治療で最も広く使われる薬の一つです。
ウイルス性結膜炎で弱った目に細菌が感染する「混合感染」を防ぐために処方されることもあります。
詳しい解説はこちら→クラビット点眼液(レボフロキサシン)
ガチフロ点眼液(ガチフロキサシン)

こちらも様々な細菌に効果を示すニューキノロン系の抗菌薬で、多くの細菌性結膜炎に有効です。
詳しい解説はこちら→ガチフロ点眼液(ガチフロキサシン)
アレルギー性結膜炎の治療
アレルギー反応を引き起こす原因物質(ヒスタミンなど)の働きをブロックする「抗アレルギー薬」の目薬が治療の中心となります。
パタノール点眼液(オロパタジン)
ザジテン点眼液(ケトチフェン)

かゆみの原因となるヒスタミンを抑えることで、アレルギー性結膜炎のつらい目のかゆみを効果的に鎮めます。
詳しい解説はこちら→ザジテン点眼液(ケトチフェン)
アレジオン点眼液(エピナスチン)
結膜炎のよくある質問
結膜炎について、よくあるご質問にお答えします。
ご自身の状況と照らし合わせて、解決のヒントを見つけてください。
何科を受診すればいいですか?

目の病気の専門は眼科です。正しい診断と治療のために、まずは眼科を受診することが最も推奨されます。
症状が軽く緊急性がない場合や、まずは相談したいという場合は、内科などに対応しているオンライン診療も便利です。
市販の目薬を使ってもいいですか?
アレルギー性であれば市販の抗アレルギー点眼薬も有効です。しかし、細菌性やウイルス性の場合は効果がなかったり、かえって症状を悪化させたりすることもあります。
特にステロイド成分を含む市販薬を自己判断で使用するのは危険です。まずは原因を特定するため、受診をお勧めします。
仕事や学校は休むべきですか?
アデノウイルスが原因のウイルス性結膜炎(はやり目など)と診断された場合は、感染力が非常に強いため、医師の許可が出るまで必ず休んでください。 学校保健安全法でも出席停止期間が定められています。細菌性の場合も、医師の指示に従いましょう。

結膜炎は自然に治りますか?放置しても大丈夫?
種類によります。
軽度の細菌性は免疫力で治ることもありますが、抗菌薬で治療した方が早く確実に治ります。
ウイルス性は特効薬がなく、体の免疫力で治るのを待つため、自然治癒が基本です(通常1〜3週間)。
アレルギー性は原因物質がある限り治まらないため、治療が必要です。いずれにせよ、原因を特定するために一度受診することが大切です。
結膜炎の受診や治療に、費用はどれくらいかかりますか?

結膜炎の診察・治療は、公的医療保険が適用されます。3割負担の方の場合、初診で1,000円〜3,000円程度(診察料+処方箋料)が目安となります。これに加えて、処方された目薬代が薬局で別途かかります。
「ものもらい」との違いは何ですか?
「ものもらい(麦粒腫・霰粒腫)」は、まぶたの縁にある汗や脂の腺が細菌感染して起こる“できもの”です。めばちこ、めいぼ、めぼ等地域により様々な呼び方があります。
まぶたの一部が赤く腫れて、痛みやしこりを伴うのが特徴です。
一方、結膜炎は白目やまぶたの裏の粘膜全体の炎症という違いがあります。

「結膜炎」と「はやり目」の違いは何ですか?
「結膜炎」は、ウイルス・細菌・アレルギーなど様々な原因で結膜が炎症を起こす病気全体の総称です。
「はやり目(流行性角結膜炎)」は、その中のウイルス性結膜炎の一種で、特に感染力が非常に強いものを指します。
「果物」という大きな括りの中に「リンゴ」があるように、「結膜炎」という括りの中に「はやり目」がある、とイメージすると分かりやすいです。
オンライン診療でも診察できますか?

はい、オンライン診療でも診察が可能です。詳しい問診を通じて、症状からドライアイが強く疑われる場合には、保湿用の点眼薬などを処方することができます。
特に、一度診断がついていて、継続的なお薬が必要な方にとっては、通院の手間が省ける便利な選択肢です。ただし、精密な検査が必要と判断された場合は、対面での受診を勧められます。
結膜炎の治療はウチカラクリニックに相談を
結膜炎の治療は、原因を正しく見極め、適切な目薬を使うことが基本です。充血やかゆみ、目やになどの不快な症状を和らげ、クリアで快適な瞳を取り戻すための大切なステップです。
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この記事の監修者

ウチカラクリニック代表医師
森 勇磨
経歴
東海高校、神戸大学医学部医学科卒業。名古屋記念病院基本臨床研修プログラム修了。藤田医科大学救急総合内科、株式会社リコー専属産業医を経てMEDU株式会社(旧Preventive Room)創業。|ウチカラクリニック代表医師|一般社団法人 健康経営専門医機構理事|日本医師会認定産業医|労働衛生コンサルタント(保健衛生)
YouTubeチャンネル「 予防医学ch/医師監修」監修 著書に「40歳からの予防医学(ダイヤモンド社)」など多数。