制吐薬(吐き気止め)など
トラベルミン配合錠

めまいに伴う強い吐き気を抑える目的や、乗り物酔いの予防に使われます。
詳しい解説はこちら
→トラベルミン配合錠
市販薬で治療する場合の注意点
ドラッグストアで購入できるのは、主に乗り物酔いを予防・改善するための薬(トラベルミンなど)です。
これらは、めまいに伴う吐き気を抑える効果はありますが、めまいの原因そのものを治療するものではありません。
前述の「危険なサイン」がある場合はもちろんのこと、原因がはっきりしないめまいが続く場合に、市販薬で様子を見るのは避けるべきです。
めまいの治し方・予防
つらいめまいの発作を乗り切り、再発を防ぐためには、薬による治療と合わせて、日々のセルフケアや生活習慣の見直しが非常に重要です。
めまいが起きた時の対処法
めまいは突然襲ってくることが多く、パニックになりがちです。まずは慌てず、安全を確保するための行動をとりましょう。
すぐに安全な場所で安静にする
めまい発作中に最も怖いのは、バランスを崩して転倒し、ケガをすることです。
屋外であれば壁際に座り込む、室内であればソファやベッドに横になるなど、すぐに安全な体勢をとり、症状が落ち着くまで無理に動かないようにしましょう。
頭を動かさない
特に、自分や周りがグルグル回る「回転性めまい」の場合、頭を動かすと症状が悪化してしまいます。
横になったら、自分が一番楽だと感じる頭の位置を探し、枕などで固定して、できるだけ動かさないようにすることが、回復への近道です。
一点を見つめる
目を閉じると、かえって回転がひどく感じることがあります。そんな時は、壁のシミや天井の模様など、動かないもの一点をじっと見つめてみてください。
目から「周りは動いていない」という正しい情報を脳に送ることで、耳からの誤った情報とのズレが補正され、めまいが落ち着きやすくなります。
衣服をゆるめる
ネクタイやシャツのボタン、ベルトなどを緩めて、体を締め付けから解放しましょう。深い呼吸がしやすくなり、めまいに伴う不安感や動悸、吐き気といった不快な症状を和らげる助けになります。
めまいの予防策
めまいは、日々の生活習慣と深く関わっています。再発を防ぐために、普段から以下の点を心がけましょう。
ストレスを溜めず、十分な睡眠をとる
過労や睡眠不足、精神的なストレスは、体の機能をコントロールしている自律神経のバランスを乱す最大の要因です。
自律神経が乱れると、血圧の調整がうまくいかなくなったり、内耳の血流が悪くなったりして、めまいを引き起こしやすくなります。規則正しい生活を心がけ、心と体をしっかり休ませることが何よりの予防策です。
適度な運動を習慣にする
ウォーキングや軽いジョギング、ストレッチなどの有酸素運動は、全身の血行を促進し、自律神経の働きを安定させるのに非常に効果的です。
無理のない範囲で、毎日少しずつでも体を動かす習慣を取り入れることで、めまいが起こりにくい体作りを目指しましょう。
バランスの良い食事
規則正しい時間に、栄養バランスの取れた食事を摂ることが基本です。特にメニエール病の場合は、内耳の状態を悪化させないよう、塩分を控えた食事が重要になります。
加工食品や外食は塩分が多くなりがちなので注意しましょう。また、脱水は立ちくらみの原因になるため、こまめな水分補給も大切です。
ゆっくり動くことを意識する
特定の動作でめまいが起こりやすい方は、その動きを意識的にゆっくり行うことが大切です。
BPPVの方は、寝返りや起き上がり、上を向くといった急な頭の動きを避け、起立性低血圧の方は、立ち上がる際にワンテンポ置いてからゆっくり動き出すことを常に心がけましょう。

めまいのよくある質問
めまいについて、よくあるご質問にお答えします。
ご自身の状況と照らし合わせて、解決のヒントを見つけてください。
どんな人がめまいになりやすいですか?
原因によって異なりますが、BPPVやメニエール病は30代~50代の女性に多い傾向があります。
また、疲労やストレスが溜まっている方、睡眠不足の方は、全般的にめまいを起こしやすいと言えます。高齢の方は、起立性低血圧や脳の血流低下によるめまいが増えてきます。
受診や治療にかかる費用はどのくらいですか?
健康保険(3割負担)の場合、初診料と一般的な検査(聴力検査、眼振検査など)で3,000円~7,000円程度、これに加えてお薬代がかかるのが一般的です。頭部MRIなどの精密検査を行う場合は、追加で費用がかかります。

めまいは放置しても大丈夫?自然に治ることはありますか?
BPPVなど、命に別状のないめまいは多いですが、生活の質を大きく損ないます。メニエール病を放置すると、聴力が低下していく可能性があります。
そして何より、脳卒中など危険な病気のサインである可能性を見逃すのが一番怖いです。「いつものこと」と自己判断せず、一度は専門医の診断を受けることが重要です。
めまいの薬はネットやドラッグストアで買えますか?
乗り物酔い用の薬は購入できますが、めまいの原因を治療する専門的な薬(メリスロン、イソソルビドなど)は、医師の処方箋が必要です。
治療期間はどのくらいですか?

BPPVは、1回の理学療法で劇的に改善することも少なくありません。前庭神経炎は数週間、メニエール病や心因性のめまいなどは、症状をコントロールするために、数ヶ月から年単位での治療が必要になることもあります。
何科を受診すればよいですか?
グルグル回る回転性めまいや、耳鳴り・難聴を伴うめまいの場合は、まず耳鼻咽喉科を受診しましょう。フワフワする浮動性めまいや、手足のしびれなどを伴うめまいの場合は、神経内科が専門です。立ちくらみが主な場合は循環器内科も選択肢になります。
どこに行けばいいか分からない場合は、まずはかかりつけの内科か、耳鼻咽喉科に相談するのがおすすめです。
めまいはオンライン診療でも診察できますか?
はい、オンライン診療でも診察が可能です。詳しい問診を通じて、症状から原因をある程度推測し、症状を和らげるお薬を処方したり、必要な専門科への受診を勧めたりすることができます。
「めまいで動くのがつらい」時に、最初の相談窓口として非常に便利です。ただし、聴力検査や眼振検査などはできないため、確定診断には対面での受診が必要になることがあります。
めまいが気になる場合はウチカラクリニックに相談を
めまいは、そのつらさを周りの人に理解してもらいにくい、孤独な症状でもあります。
しかし、その多くは原因を突き止め、適切な治療や生活習慣の改善を行うことで、コントロールが可能です。大切なのは、「危険なめまいのサインを見逃さないこと」と、「つらい症状を我慣せずに専門医に相談すること」です。
「このめまい、何が原因なんだろう?」 「めまいで外出するのが怖くて、つらい…」
そのように感じたら、ぜひ専門医にご相談ください。
ウチカラクリニックでは、ご自宅からスマホ一つで相談できるオンライン診療にて、めまいの診察・治療を行っています。めまいで動くのがつらくて通院が大変な時でも、気軽に専門的なアドバイスや、症状に合わせた薬の処方を受けることが可能です。
そのつらいめまい、一人で悩まず、私たちと一緒に原因を探り、解決していきませんか?まずはお気軽にご相談ください。
めまい・吐き気は
ウチカラクリニックのオンライン診療で!

- 夜間・土日も診療
- 全国から自宅で受診可能
- 診療時間:07:00-22:00

診察相談する 24時間
受付
※医師の判断で希望のお薬が処方できない場合があります。
内科のオンライン診療
この記事の監修者

ウチカラクリニック代表医師
森 勇磨
経歴
東海高校、神戸大学医学部医学科卒業。名古屋記念病院基本臨床研修プログラム修了。藤田医科大学救急総合内科、株式会社リコー専属産業医を経てMEDU株式会社(旧Preventive Room)創業。|ウチカラクリニック代表医師|一般社団法人 健康経営専門医機構理事|日本医師会認定産業医|労働衛生コンサルタント(保健衛生)
YouTubeチャンネル「 予防医学ch/医師監修」監修 著書に「40歳からの予防医学(ダイヤモンド社)」など多数。