「健康診断の結果、血圧が130/85mmHgだった。これって高いの?正常なの?」
「家庭用の血圧計を買ったけど、一体どの数値を目指せばいいのかわからない…」
血圧の数値は、私たちの健康状態を示す重要なバロメーターです。しかし、その数値が持つ本当の意味を正確に理解している方は意外と少ないかもしれません。
血圧には健康的な「正常値」だけでなく、注意が必要な「高血圧予備群」、そして治療が必要となる「高血圧」の明確な基準が存在します。この記事を読めば、ご自身の血圧の数値がどのレベルにあるのか、そしてその数値が何を意味するのかが正確にわかりますよ。
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INDEX
「血圧」「高血圧」とは?
基準値を見る前に、まずは基本的な言葉の意味を正しく理解しておきましょう。
血圧とは?
血圧とは、心臓がポンプのように血液を全身に送り出す際に、血管の壁にかかる圧力のことです。この圧力は、心臓の動きに合わせて常に変動しています。
- 上の血圧(収縮期血圧):心臓が「ギュッ」と力強く収縮して、血液を送り出した瞬間の最も高い圧力。
- 下の血圧(拡張期血圧):心臓が「フワッ」と広がり、血液を溜め込んでいる時の最も低い圧力。

この2つの数値を見ることで、心臓や血管の状態を知ることができます。
高血圧とは?
高血圧とは、安静にしている状態でも、慢性的に血圧が基準値よりも高い状態が続く病気のことです。一時的に血圧が上がるだけでは、高血圧とは診断されません。
常に血管に高い圧力がかかり続けていると、血管の壁は絶えずダメージを受け、次第に厚く、硬く、もろくなっていきます。この状態が「動脈硬化」です。
動脈硬化が進行すると、将来的に脳卒中(脳梗塞・脳出血)や心筋梗塞、腎不全といった、命に関わる深刻な病気を引き起こすリスクが格段に高まります。そのため、血圧を正常な範囲にコントロールすることが非常に重要なのです。

血圧の正常値
高血圧の基準値【早見表】
現在、日本の医療現場では、日本高血圧学会が定めた「高血圧治療ガイドライン2019」が基準として用いられています。以下は、その基準を分かりやすくまとめた表です。
血圧分類 | 診察室血圧 (mmHg) | 家庭血圧 (mmHg) | 意味 |
---|---|---|---|
正常血圧 | 120/80 未満 | 115/75 未満 | 最もリスクの低い理想的な血圧 |
正常高値血圧 | 120~129 / 80未満 | 115~124 / 75未満 | 正常だが、やや高めで注意が必要 |
高値血圧 | 130~139 / 80~89 | 125~134 / 80~84 | 高血圧予備群 生活習慣の改善が必要 |
Ⅰ度 高血圧 | 140~159 / 90~99 | 135~144 / 85~89 | 軽症高血圧 治療の検討開始 |
Ⅱ度 高血圧 | 160~179 / 100~109 | 145~159 / 90~99 | 中等症高血圧 明確な治療対象 |
Ⅲ度 高血圧 | 180 / 110 以上 | 160 / 100 以上 | 重症高血圧 積極的な治療が必要 |
低血圧の基準
実は、高血圧とは異なり、低血圧には日本で定められた明確な診断基準はありません。
これは、血圧が低くても無症状で、治療の必要がない場合が多いためです。
しかし、一般的にWHO(世界保健機関)の世界的な基準として、「上の血圧(収縮期血圧)が100mmHg以下、かつ/または、下の血圧(拡張期血圧)が60mmHg以下」の場合を低血圧としています。
症状(めまい、立ちくらみ、倦怠感など)がなく、日常生活に支障がなければ、数値を過度に心配する必要はありません。
高血圧はなぜ基準が2つあるの?
表を見て「なぜ病院と家で基準が違うの?」と疑問に思った方もいるでしょう。これには2つの特殊な高血圧の状態が関係しています。
白衣高血圧

普段の血圧は正常なのに、病院や健診の時だけ、医師や看護師を前にして緊張し、血圧が高くなってしまう状態です。
仮面高血圧
病院では正常値なのに、早朝や夜間、職場など日常生活の中で血圧が高くなる状態です。
診察では見過ごされやすいため、血管へのダメージは確実に蓄積しており、白衣高血圧よりも危険とされています。

これらの状態を正確に把握するため、そしてあなたの本当の血圧を知るためには、リラックスした環境で測れる「家庭血圧」を毎日記録することが非常に重要とされています。
血圧の正常値は年齢や性別で変わる?
「年代別の正常値一覧」といった情報を見かけることがありますが、医学的には血圧分類の「基準」そのものは、年齢や性別で変わりません。
20代でも70代でも、目指すべき正常血圧は「120/80mmHg未満(診察室)」です。
ただし、実際には加齢とともに血管の弾力性が失われるため、血圧は自然と上昇する傾向にあります。
また、糖尿病や腎臓病などの持病がある場合や、ご高齢の方では、医師が個別に「降圧目標値」を少し緩めに設定することがあります。
基準は一つですが、「治療のゴールは一人ひとり異なる」と覚えておきましょう。
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血圧の正しい測り方
家庭での血圧測定は、高血圧の管理において最も重要な情報源です。
しかし、間違った方法で測っていては、その数値の信頼性が揺らいでしまいます。正しい方法をマスターして、ご自身の正確な血圧を把握しましょう。
タイミング

毎日測り、変化を記録するのが大切です。
朝は、起床後1時間以内、朝食や服薬の前に測定を。夜は、就寝前にリラックスした状態で行いましょう。
特に、朝の血圧は、心筋梗塞や脳卒中のリスクと関連が深い「モーニングサージ(早朝高血圧)」を発見するために重要です。
正しい姿勢
背もたれのある椅子に、足を組まずリラックスして座ります。
腕は力を抜き、手のひらを上に向け、腕帯(カフ)を心臓の高さに合わせて正しく巻きます。
※腕帯が心臓より低いと数値は高く、高いと低く出ます。

正しい巻き方

手首式は不正確になりやすいため、上腕式血圧計を使用するのが基本です。
カフの中心が腕の動脈の真上にくるように、肘の関節から1〜2cm上に巻きます。厚手の服の上から巻かず、素肌か薄手のシャツ一枚の上から使用しましょう。
強さは、指が1本すっと入る程度の強さがベストです。
測定の注意
測定前のわずかな行動が、血圧の数値を大きく左右します。
- 静かな環境で:会話をしたり、テレビを見たりせず、リラックスできる静かな部屋で測ります。測定中も体を動かしたり、会話をしたりしないようにしましょう。
- 室温は快適に:寒い部屋では血管が収縮し、血圧が上がりやすくなります。
- 測定前は安静に:椅子に座り、1〜2分間は安静にして、心と体を落ち着かせます。深呼吸するのも良いでしょう。
- トイレを済ませておく:尿意を我慢していると、血圧は上がります。
- 嗜好品は避ける:測定前30分は、喫煙、飲酒、カフェイン(コーヒー、緑茶、紅茶など)の摂取は避けましょう。
血圧の記録
1回の測定で2度測り、その平均値を記録すると、より正確な値が得られます。測定の間は1〜2分あけましょう。
測定した数値(上の血圧、下の血圧、脈拍)と測定日時を、血圧手帳やスマートフォンのアプリに忘れずに記録しましょう。


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高血圧の治療
高血圧の治療は、まず「生活習慣の改善」から始めるのが大原則です。
それでも血圧が十分に下がらない場合や、リスクが高い場合には「薬物療法(降圧薬)」が併せて行われます。
生活習慣の改善
薬に頼る前に、まずはご自身の生活を見直すことが最も重要です。
- 食事療法(減塩):1日の塩分摂取量6g未満を目標に。加工食品や麺類の汁を控えることから始めます。
- 運動療法:ウォーキングなどの有酸素運動を1日30分程度、継続することが理想です。
- 適正体重の維持:肥満は高血圧の大きな原因です。減量だけでも血圧は改善します。
- 節酒:アルコールの過剰摂取は血圧を上げます。適量(ビール中瓶1本、日本酒1合など)を守りましょう。
- 禁煙:喫煙は動脈硬化を強力に促進するため、禁煙は必須です。
薬物療法(降圧薬)
降圧薬には様々な種類があり、医師が患者さんの状態に合わせて最適な薬を選択します。
- カルシウム拮抗薬
血管を広げて血圧を下げます。日本で最も広く使われている薬の一つです。
※代表的な薬:アムロジピン(ノルバスク)、ニフェジピン(アダラート)
- ARB / ACE阻害薬
血管を収縮させるホルモンの働きを抑え、血圧を下げます。臓器保護作用も期待されます。
※代表的な薬:アジルサルタン(アジルバ)、オルメサルタン(オルメテック)
- 利尿薬
体内の余分な塩分と水分を尿として排出し、血液量を減らして血圧を下げます。
※代表的な薬:フロセミド(ラシックス)、トリクロルメチアジド(フルイトラン)
- β遮断薬
心臓の働きを少し休ませ、送り出す血液量を減らすことで血圧を下げます。脈が速い方にも使われます。
※代表的な薬:ビソプロロール(メインテート)、アテノロール(テノーミン)
薬は一生やめられない訳ではありません。生活習慣の改善で血圧が安定すれば、減薬や中止も可能です。
ウチカラクリニックでは、これらの治療薬の処方もオンライン診療で対応しており、継続的な治療をサポートします。
よくある質問
上の血圧と下の血圧、どちらかだけ高くても問題ですか?

はい、問題です。上の血圧だけが高い「収縮期高血圧」や、下の血圧だけが高い「拡張期高血圧」も、治療の対象となることがあります。どちらか一方でも基準値を超えていれば、注意が必要です。
降圧薬を飲み始めたら、目指す血圧の数値は変わりますか?
薬を飲む目的は、血圧を「降圧目標値」まで下げることです。
年齢や合併症の有無によって異なりますが、一般的には「130/80mmHg未満(診察室)」を目指すことが多いです。
基準値は変わりませんが、治療の「目標値」が設定されます。

病院は何科を受診すればいいですか?

まずはかかりつけの「内科」で問題ありません。
より専門的な診断や治療が必要な場合は、「循環器内科」を受診するのが一般的です。
一回でも基準値を超えたらすぐに受診すべきですか?
慌ててすぐに受診する必要はありません。 血圧は、ストレスや少しの動き、測定時の緊張など、ささいなことで一時的に上昇します。
大切なのは、継続して基準値(家庭血圧で135/85mmHg以上)を超えているかどうかです。まずは毎日の血圧測定を習慣にし、記録をつけてみましょう。

高血圧(135/85mmHg)まではいかない、微妙な数値(高値血圧)の場合はどうすればいいですか?

家庭血圧で125/80mmHgを超えるような「高値血圧(高血圧予備群)」は、治療薬は必要ないものの、将来高血圧に移行するリスクが高い、重要なサインです。
この段階で、生活習慣の改善を始めることが最も効果的です。特に、塩分を控える(減塩)、適度な運動を始める、適正体重を維持するといった対策は、将来の投薬を防ぐための最善の策となります。
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血圧管理の第一歩は、基準値を正しく知り、ご自身の数値を正確に把握することです。
症状がないからといって安心せず、健康診断の結果や家庭での血圧測定の数値を真摯に受け止めましょう。
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この記事の監修者

ウチカラクリニック代表医師
森 勇磨
経歴
東海高校、神戸大学医学部医学科卒業。名古屋記念病院基本臨床研修プログラム修了。藤田医科大学救急総合内科、株式会社リコー専属産業医を経てMEDU株式会社(旧Preventive Room)創業。|ウチカラクリニック代表医師|一般社団法人 健康経営専門医機構理事|日本医師会認定産業医|労働衛生コンサルタント(保健衛生)
YouTubeチャンネル「 予防医学ch/医師監修」監修 著書に「40歳からの予防医学(ダイヤモンド社)」など多数。