「インフルエンザA型と診断されたけど、B型とは何が違うの?」 「子どもがお腹を痛がっているけど、これはB型の症状?」
インフルエンザと診断されたとき、医師から告げられる「A型」「B型」というウイルスの型について、違いがよくわからないという方は多いのではないでしょうか?
症状の傾向に違いはありますが、基本的な治療法や休むべき期間は同じです。この記事では、インフルエンザの基本的な知識から、A型・B型それぞれの特徴、症状や流行時期の違いまで、あなたの疑問を解消できるよう医師が分かりやすく解説します。
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そもそもインフルエンザとは?
まず、インフルエンザの基本についておさらいしましょう。
インフルエンザは、「インフルエンザウイルス」に感染することで引き起こされる急性の呼吸器感染症です。一般的な風邪としばしば混同されますが、その症状の現れ方には大きな違いがあります。
普通の風邪が比較的ゆるやかに始まるのに対し、インフルエンザは「38℃以上の高熱」「強い倦怠感や関節痛」といった全身症状が「急激に」現れるのが特徴です。
このインフルエンザウイルスには、大きく分けてA型、B型、C型の3種類が存在します。
その中でも、毎年冬に流行し、私たちを悩ませるつらい症状を引き起こすのが、これから詳しく解説する「A型」と「B型」です。

詳しいインフルエンザの解説はこちらの記事をチェック!
→それ、風邪じゃなくインフルエンザかも?症状チェックと薬や検査を医師が解説!
インフルエンザA型・B型の違い
A型とB型の主な違いを比較表にまとめました。
特徴 | インフルエンザA型 | インフルエンザB型 |
---|---|---|
主な症状 | 38℃以上の急な高熱、強い悪寒、関節痛、筋肉痛など全身症状が典型的 | A型より熱は穏やかなことも。腹痛・下痢など消化器症状を伴うことがある |
症状の強さ | 一般的にB型より重い傾向 | A型よりは比較的軽症な場合があるが、個人差は大きい |
流行時期 | 12月~1月のシーズン前半に流行のピークを迎えることが多い | 1月~3月のシーズン後半に増える傾向 |
ウイルスの特徴 | 頻繁に変異する(亜型が多い)。世界的な大流行(パンデミック)の原因となる。 | 変異が比較的少ない(2つの系統)。人にのみ感染する。 |
潜伏期間 | 1~3日程度 | 1~3日程度(ほぼ同じ) |
治療薬・対処法 | 抗インフルエンザ薬が有効。対処法は同じ。 | 抗インフルエンザ薬が有効。対処法は同じ。 |
ご覧の通り、症状の傾向や流行時期に違いはありますが、潜伏期間や治療法、そして休み期間の基準は同じです。
インフルエンザA型の特徴
インフルエンザA型は、症状が強く、流行の規模が大きくなりやすいという特徴があります。
ウイルスの特徴
A型ウイルスは、表面にあるタンパク質の種類によって「H1N1」や「H3N2」といった亜型(あがた)に細かく分類されます。
この亜型が非常に変異しやすいため、一度免疫を獲得しても次の年にはまた新しい型のウイルスが流行してしまいます。
過去に世界的に大流行した「スペインかぜ」や「香港かぜ」なども、このA型インフルエンザが原因です。

症状の傾向

「38℃を超える急な高熱」「体の節々が痛む」「立っていられないほどの強い倦怠感」といった、急激で強い全身症状がA型の典型です。
症状がはっきりと現れるため、比較的早い段階で「いつもと違う」と気づきやすいかもしれません。
インフルエンザB型の特徴
インフルエンザB型は、A型に比べると流行の規模は小さい傾向にありますが、毎年着実に流行します。
ウイルスの特徴
B型ウイルスにはA型のような多様な亜型はなく、「ビクトリア系統」と「山形系統」という2つの大きなグループに分けられます。(しかし、2020年3月以降山形系統は検出が確認されていません。)
A型に比べて変異のスピードが緩やかなため、世界的な大流行につながることは稀です。

症状の傾向

高熱や全身症状ももちろん現れますが、A型に比べると熱の上昇が緩やかだったり、症状が比較的軽かったりするケースも見られます。
B型の特徴として、特に子どもを中心に腹痛、吐き気、下痢といった消化器症状を伴うことがあります。「お腹の風邪」と間違われることもありますが、高熱や関節痛なども同時に見られる場合はインフルエンザを疑う必要があります。
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C型インフルエンザとは?ほとんどの風邪の原因?
インフルエンザには「C型」も存在します。
A型・B型とはウイルスの構造が大きく異なり、ほとんどの人が幼い頃に感染して免疫を持っています。そのため、C型に感染しても、鼻水が出る程度のごく軽い風邪のような症状で済むことがほとんどです。
A型やB型のように季節性の大きな流行を起こすことはなく、一般的に病院で行われるインフルエンザの迅速検査キットの対象でもありません。
ちなみに、インフルエンザウイルスには「D型」も存在します。
これは主に牛に感染するウイルスで、現在のところ人への感染は確認されていません。

流行の時期の違い
インフルエンザの流行状況を見ていると、「シーズン前半はA型、後半はB型が流行」という話をよく耳にします。これは単なる偶然ではなく、2つのウイルスの性質の違いが流行のスタイルに影響を与えていると考えられています。
A型は「爆発的」、B型は「持続的」な流行
インフルエンエンザA型
ウイルスが変異しやすく感染力が非常に強いため、短期間で爆発的に広がるのが特徴です。そのため、特定の地域や学校全体で一気に感染者が増え、学年閉鎖や学校閉鎖といった大規模な流行につながりやすい傾向があります。
インフルエンザB型
A型に比べて感染の広がりが比較的緩やかなため、大流行にはなりにくいとされています。その代わり、特定のクラスや家庭内などで小規模な流行が長くくすぶるように続くことがあります。「気づいたらクラスの半分が順番に感染していた」というようなケースです。
なぜ流行の時期がずれるの?
シーズンによって流行のパターンは異なりますが、それぞれのウイルスの感染力の強さが関係していると言われています。
まず、感染力が強く変異したA型ウイルスがシーズン序盤に一気に広がります。
その後、多くの人がA型への免疫を獲得したり、学級閉鎖などの対策が取られたりしてA型の流行が落ち着いてきた頃に、比較的ゆっくり広がるB型が流行のピークを迎える、という流れです。
ただし、これはあくまで一般的な傾向です。年によってはB型が先に流行したり、シーズンを通してA型だけが流行し続けることもありますので、その時々の流行情報に注意することが大切です。

ワクチンはA型・B型両方に効くの?
ワクチンはA型・B型「両方」に効きます
これまで、日本で一般的に使用されているインフルエンザワクチンは「4価ワクチン」と呼ばれるものでした。
これは、そのシーズンに流行すると予測される以下の4種類のウイルスに対応できるように作られています。
- インフルエンザA型:2種類(H1N1亜型、H3N2亜型)
- インフルエンザB型:2種類(山形系統、ビクトリア系統)
つまり、1回の接種で、主要なA型ウイルスとB型ウイルスの両方に対する免疫効果が期待できるのです。
しかし、B型の山形系統は2020年3月以降、自然界で検出が確認されておらず、WHOなど世界各国がワクチンの対象から外れているため日本国内でも2025年からは、「3価ワクチン」へ移行されています。
ワクチン接種のタイミング
インフルエンザワクチンの効果は、接種してから免疫ができるまでに約2週間かかり、約5ヶ月間持続すると言われています。
日本のインフルエンザの流行は1月~2月にピークを迎えることが多いため、それに間に合うように10月から、遅くとも12月上旬までに接種を終えておくのが理想的です。
【詳しい解説はこちら】
インフルエンザワクチンの予防接種はいつがいい?費用・効果・副反応を医師が解説!
インフルエンザの型に関するQ&A
インフルエンザの型について、さらに詳しく知りたい疑問にお答えします。
A型とB型で、潜伏期間や感染力に違いはありますか?
潜伏期間はどちらも約1~3日で、感染力にも大きな違いはありません。どちらの型も、症状が出る前からウイルスを排出し始めるため、知らないうちに周囲にうつしてしまう可能性があります。
治療薬や休むべき期間は、型によって変わりますか?
変わりません。現在処方されるタミフルなどの抗インフルエンザ薬は、A型・B型両方に有効です。
また、学校保健安全法で定められている出席停止期間(発症した後5日を経過し、かつ、解熱した後2日を経過するまで)も、ウイルスの型に関わらず同じ基準が適用されます。
病院の検査で、A型かB型かは分かりますか?
はい、分かります。一般的に使われる鼻や喉の粘膜を採取する迅速診断キットで、A型陽性かB型陽性かを判定することができます。
同じシーズンにA型にかかった後、B型にもかかることはありますか?
はい、あります。A型に感染して得られる免疫はA型にしか効かず、B型を防ぐことはできません。その逆も同様です。そのため、同じ冬のシーズン中にA型とB型の両方に感染してしまう可能性は十分にあります。
ワクチンは毎年打たないとダメ?
はい、毎年接種することが推奨されます。インフルエンザウイルス、特にA型は毎年少しずつ変異するため、その年の流行予測に合わせてワクチンも毎年更新されるからです。
インフルエンザワクチンは自由診療のため、医療機関によって料金が異なりますが、おおよそ3,000円~5,000円が目安です。
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インフルエンザはA型でもB型でも、そのつらさは同じです。多くの方が経験する病気だからと、「仕事が休めないから」「これくらい大丈夫だろう」と無理をしてしまう人が少なくありません。
しかし、「急な高熱」や「つらい関節痛」といった症状は、ウイルスの型に関わらず、あなたの体から発せられる重要なSOSサインです。このサインを見逃さず、専門家の診断のもとで適切に休むことが、回復への一番の近道となります。
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A型かB型かに関わらず、つらい症状を我慢して無理に出勤・登校したり、回復が遅れてしまったりする必要はもうありません。あなたのライフスタイルに寄り添いながら、症状の早期回復をサポートする方法を、専門の医師と一緒に見つけていきましょう。
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この記事の監修者

ウチカラクリニック代表医師
森 勇磨
経歴
東海高校、神戸大学医学部医学科卒業。名古屋記念病院基本臨床研修プログラム修了。藤田医科大学救急総合内科、株式会社リコー専属産業医を経てMEDU株式会社(旧Preventive Room)創業。|ウチカラクリニック代表医師|一般社団法人 健康経営専門医機構理事|日本医師会認定産業医|労働衛生コンサルタント(保健衛生)
YouTubeチャンネル「 予防医学ch/医師監修」監修 著書に「40歳からの予防医学(ダイヤモンド社)」など多数。