「シャンプーを変えても、頭皮のフケやかゆみが治まらない…」 「顔のTゾーンや小鼻の周りがいつも赤くて、ベタつきが気になる…」
その繰り返すつらい肌トラブル、もしかしたら「脂漏性皮膚炎(しろうせいひふえん)」かもしれません。
この皮膚炎は、薬による治療と合わせて、日々の「食事」を見直すことが改善へのカギとなります。この記事では、脂漏性皮膚炎の基本的な知識から、症状を悪化させる可能性のある食べ物、逆に積極的に摂りたい食べ物まで、医師が詳しく解説していきます。
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脂漏性皮膚炎とは?
脂漏性皮膚炎とは、頭皮や顔(眉間、鼻の周り、生え際など)、胸、背中といった皮脂の分泌が盛んな場所に起こる湿疹の一種です。
主な症状として、皮膚の赤み、カサカサとしたフケや鱗屑(りんせつ)、かゆみなどが挙げられます。
原因は一つではありませんが、誰の肌にも存在する「マラセチア」という常在菌(カビの一種)が、過剰に分泌された皮脂をエサにして増殖し、その代謝物が皮膚に刺激を与えて炎症を引き起こすことが、主な原因と考えられています。
脂漏性皮膚炎について、詳しい解説はこちら!
→脂漏性皮膚炎(脂漏性湿疹)とは?写真つきでその原因を医師が解説!

脂漏性皮膚炎と食事の関係
「肌のトラブルなのに、食事が関係あるの?」と疑問に思うかもしれません。
しかし、私たちが口にするものは、皮脂の量や質、そして体全体の炎症レベルに大きく影響を与え、脂漏性皮膚炎の症状を左右するのです。
皮脂の分泌を増やす食事

脂質や糖質の多い食事は、皮脂の材料になったり、皮脂腺を刺激したりして、マラセチア菌のエサを増やしてしまいます。
皮脂の代謝に必要な栄養素の不足

特に、皮脂の分泌をコントロールする「ビタミンB群」が不足すると、皮脂バランスが乱れ、症状が悪化しやすくなります。
腸内環境の乱れ

腸内環境が悪いと、皮膚のバリア機能が低下したり、体内で炎症が起きやすくなったりすることが知られており、皮膚の状態に直結します。
脂漏性皮膚炎で食べてはいけないもの
症状を悪化させないために、まずは以下の食べ物を控える、または減らすことから始めてみましょう。
避けるべき食品カテゴリー | 具体例 | なぜ避けるべきか |
---|---|---|
脂質の多い食べ物 | 揚げ物全般、スナック菓子、ラーメン、脂身の多い肉(バラ肉など)、生クリーム | 皮脂の直接的な材料となり、過剰摂取は皮脂分泌を増やす原因になります。 |
糖質の多い食べ物 | ケーキ・お菓子類、ジュース、菓子パン、白米・白いパン・うどんなどの精製された炭水化物 | 血糖値を急上昇させ、皮脂腺を刺激するホルモンの分泌を促します。 また、腸内の悪玉菌のエサにもなります。 |
刺激物・アルコール | 唐辛子などの香辛料、コーヒー(カフェイン)、アルコール飲料全般 | 血行を促進し、血管を拡張させることで、赤みやかゆみを悪化させる可能性があります。 アルコールの分解にはビタミンB群が大量に消費されます。 |
一部の乳製品 | 牛乳、チーズ、ヨーグルト ※個人差あり | 人によっては、乳製品に含まれる成分が皮脂腺を刺激することが指摘されています。 一度2〜3週間やめてみて、肌の変化を確認するのも一つの方法です。 |
トランス脂肪酸 | マーガリン、ショートニング、これらを含む加工食品(パン、クッキー、インスタント食品など) | 体内で炎症反応を促進しやすく、肌の状態を悪化させる一因と考えられています。 |

脂漏性皮膚炎でおすすめの食べ物
避けるだけでなく、肌の健康をサポートする栄養素を積極的に摂ることも大切です。
摂るべき栄養素 | 具体例 | なぜ摂るべきか |
---|---|---|
ビタミンB群 | 豚肉、レバー、うなぎ、卵、納豆、カツオ、マグロ、バナナ | 皮脂の分泌をコントロールし、皮膚の新陳代謝を正常に保つために不可欠な栄養素です。 |
ビタミンC・E | パプリカ、ブロッコリー、キウイ、ナッツ類、アボカド | 強力な抗酸化作用で、皮膚の炎症を抑え、肌のバリア機能をサポートします。 |
オメガ3系脂肪酸 | サバ、イワシ、サンマなどの青魚、アマニ油、えごま油 | 体内の炎症を抑制する働きがあり、皮膚の赤みやかゆみの緩和が期待できます。 |
食物繊維・発酵食品 | 野菜、きのこ、海藻類、納豆、味噌、キムチ | 腸内環境を整え、善玉菌を増やすことで、皮膚の炎症を根本から抑えることに繋がります。 |
亜鉛 | 牡蠣、牛肉(赤身)、レバー | 皮膚や粘膜の健康維持を助け、新陳代謝を促進する重要なミネラルです。 |

病院での治療法|セルフケアで改善しないときは受診を
食事の改善による変化には個人差が大きいです。セルフケアを2週間~1ヶ月ほど続けても改善しない場合や、症状が悪化する場合は、迷わず皮膚科を受診しましょう。
受診をおすすめするサイン
□ 夜眠れない、仕事や勉強に集中できないなどかゆみが我慢できない
□ 食事改善や市販の薬用シャンプーなどのセルフケアで改善しない
□ 頭皮、顔、耳の後ろ、胸、脇の下、背中など症状が広範囲に及んでいる
□ 皮膚がジュクジュクしている
□ フケや赤みがひどい
□ 抜け毛が増えてきた(脂漏性脱毛症)
皮膚科で行われる主な治療
皮膚科では、症状や重症度に合わせて、主に塗り薬(外用薬)を中心とした治療が行われます。
塗り薬(外用薬)
- 抗真菌薬の外用: マラセチア菌の増殖を直接抑えるお薬です。(例:ケトコナゾール、ニゾラールローションなど)
- ステロイドの外用: 炎症やかゆみを強力に抑えるお薬です。医師が症状に合わせて適切な強さのものを処方してくれるので安心です。
飲み薬(内服薬)
- 抗ヒスタミン薬・抗アレルギー薬: かゆみが非常に強い場合に処方されます。
- ビタミン剤: 皮脂の分泌を整えるビタミンB群などが処方されることがあります。
自己判断でケアを続けるよりも、専門医に診てもらうことが、結果的に改善への一番の近道です。
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食事以外のセルフケア
食事改善と並行して、以下の生活習慣も見直すことで、より早い改善が期待できます。
薬用シャンプーの活用
フケやかゆみといった頭皮の症状には、原因菌(マラセチア)の増殖を抑える成分や、抗炎症成分が配合された薬用シャンプーが有効です。
「ミコナゾール硝酸塩」「ピロクトンオラミン」などが配合されているものを選びましょう。これらはマラセチア菌の増殖を抑える効果が期待できます。
洗浄力が強すぎるシャンプーは、頭皮に必要な皮脂まで奪い、かえって乾燥や皮脂の過剰分泌を招きます。肌に優しいアミノ酸系の洗浄成分を主としたものがおすすめです。

脂漏性皮膚炎におすすめのシャンプーの詳しい選び方や比較については、こちらの記事をご覧ください。
→脂漏性皮膚炎のシャンプーおすすめ3選!ドラッグストアで買える市販品の選び方から皮膚科での治療法まで医師が解説!
正しいスキンケア
低刺激・ノンコメドジェニック(ニキビができにくい処方)の洗浄料で優しく洗い、皮脂を取りすぎないこと。皮脂を取りすぎると逆効果になるため、洗浄力の強すぎる製品や、ゴシゴシ洗いは禁物です。
洗顔・シャワー後は、油分の少ない化粧水や乳液でしっかり保湿することが大切です。ベタつくからと保湿を怠ると、肌は潤いを補おうとして、かえって皮脂を過剰に分泌してしまいます。
十分な睡眠
睡眠不足は自律神経やホルモンバランスを乱し、皮脂の過剰分泌に繋がります。肌のターンオーバーを促すためにも、夜更かしを避け、毎日6〜7時間程度の睡眠時間を確保しましょう。
ストレス管理
ストレスも皮脂分泌を増やす大きな要因です。適度な運動や趣味の時間など、自分なりのリフレッシュ方法を見つけましょう。

よくある質問
チョコレートは肌によくないですか?

チョコレートに含まれるカカオ自体が悪影響を及ぼすというより、製品に含まれる多くの「砂糖」や「脂肪」が皮脂分泌を増やす原因となります。
食べるなら、カカオ含有率の高い(70%以上)ビターチョコレートを少量にするのが良いでしょう。
食事を変えたら、どれくらいで効果が出ますか?
個人差がありますが、肌のターンオーバー(生まれ変わり)の周期を考えると、まずは最低でも1ヶ月は継続してみることをお勧めします。
すぐに効果が出なくても、根気強く続けることが大切です。

脂漏性皮膚炎の治療はウチカラクリニックオンライン診療へ!
漏性皮膚炎の改善には、原因菌を抑える治療と共に、皮脂の分泌を正常に保つための食生活や生活習慣の改善が大切です。
ご紹介した「控えるべき食べ物」「摂るべき食べ物」を参考に、まずはできることから始めてみてください。
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この記事の監修者

ウチカラクリニック代表医師
森 勇磨
経歴
東海高校、神戸大学医学部医学科卒業。名古屋記念病院基本臨床研修プログラム修了。藤田医科大学救急総合内科、株式会社リコー専属産業医を経てMEDU株式会社(旧Preventive Room)創業。|ウチカラクリニック代表医師|一般社団法人 健康経営専門医機構理事|日本医師会認定産業医|労働衛生コンサルタント(保健衛生)
YouTubeチャンネル「 予防医学ch/医師監修」監修 著書に「40歳からの予防医学(ダイヤモンド社)」など多数。