「しっかりシャンプーしているのに、頭皮のフケやかゆみが治まらない…」 「頭皮がベタつくし、なんだか赤くなっている気がする」
もしあなたがこのような悩みを抱えているなら、それは単なる乾燥や不衛生が原因ではなく、「脂漏性皮膚炎(しろうせいひふえん)」という皮膚の病気かもしれません。
この記事では、つらい脂漏性皮膚炎の原因から、改善の鍵を握るシャンプーの選び方、正しいヘアケア方法、そしてセルフケアで治らない場合の皮膚科での治療法まで、医師が解説していきます。
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「脂漏性皮膚炎」とは?
脂漏性皮膚炎とは、その名の通り、皮脂の分泌が盛んな部位(頭皮、顔のTゾーン、鼻の脇、耳の後ろなど)に起こる湿疹のことです。
主な原因は「マラセチア菌」の異常増殖
実は、私たちの皮膚には誰にでも「マラセチア菌」という常在菌(カビの一種)が存在します。この菌は皮脂をエサにして生きていますが、普段は特に悪さをしません。
しかし、ストレスや生活習慣の乱れなど、何らかのきっかけで皮脂が過剰に分泌されると、それをエサにしてマラセチア菌が異常に増殖してしまいます。
増えすぎたマラセチア菌は皮脂を分解し、その分解物が頭皮を刺激することで炎症が起き、フケやかゆみ、赤みといったつらい症状を引き起こすのです。
脂漏性皮膚炎について、詳しい解説はこちら!
→脂漏性皮膚炎(脂漏性湿疹)とは?写真つきでその原因を医師が解説!

脂漏性皮膚炎のシャンプー選びのポイント
脂漏性皮膚炎のセルフケアにおいて、毎日のシャンプー選びは重要なポイントです。原因にアプローチできる、以下の3つの鉄則を覚えておきましょう。
原因菌を抑える「抗真菌成分」で選ぶ

まずは、マラセチア菌の増殖を抑えることが先決です。「抗真菌成分」が配合された薬用シャンプーを選びましょう。
代表的な抗真菌成分: ミコナゾール硝酸塩、ピロクトンオラミン
かゆみを抑える「抗炎症成分」で選ぶ

今あるつらいかゆみや赤みを和らげるために、「抗炎症成分」が配合されているかもチェックしましょう。
代表的な抗炎症成分: グリチルリチン酸ジカリウム
頭皮にやさしい「洗浄成分」で選ぶ

皮脂が気になるからといって、洗浄力が強すぎるシャンプーを使うのは逆効果。必要な皮脂まで奪ってしまい、かえって頭皮が乾燥したり、皮脂の過剰分泌を招いたりすることがあります。
代表的な成分: アミノ酸系(例:ココイルグルタミン酸Na、ラウロイルメチルアラニンNa)
脂漏性皮膚炎におすすめのシャンプー
上記の鉄則を踏まえ、ドラッグストアなどで購入できるシャンプーのタイプと代表的な商品例を表にまとめました。
タイプ | 商品名(例) | 主な有効成分 | 特徴 |
---|---|---|---|
抗真菌成分配合 (ミコナゾール系) | コラージュフルフルネクスト | ミコナゾール硝酸塩 グリチルリチン酸2K | 原因菌と炎症をダブルでブロック。 頭皮のタイプに合わせて、すっきり・うるおいの2種類から選べる。 |
抗真菌成分配合 (ピロクトン系) | メディクイックH 頭皮のメディカルシャンプー | ピロクトンオラミン グリチルリチン酸2K | 原因菌と炎症を抑える。 コンディショナー不要で、手軽にケアしたい人向け。 |
低刺激性 (症状が落ち着いている方向け) | ミノン薬用ヘアシャンプー | グリチルリチン酸2K | アミノ酸系洗浄成分で優しく洗う。 症状が落ち着いている時期の維持や、敏感肌の人向け。 |
※ここで紹介する商品は、脂漏性皮膚炎の症状を必ず改善するものではありません。ご自身の肌質に合うか確認し、合わない場合は使用を中止してください。
シャンプー以外の市販薬についての解説はこちら!
→脂漏性皮膚炎の市販薬のオススメは?選び方を医師が解説!
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脂漏性皮膚炎が悪化する可能性のあるシャンプー
良かれと思って使っているシャンプーが、実は症状を悪化させている可能性もあります。以下のようなシャンプーは避けるのが無難です。
- 洗浄力が強すぎるシャンプー: 必要な潤いまで奪い、頭皮のバリア機能を壊してしまいます。
- オイル系のシャンプー: オリーブオイルなどの一部のオイルは、マラセチア菌のエサになる可能性があります。
- 刺激の強い添加物: 過度な香料や着色料、シリコンなどが頭皮の刺激になることがあります。

脂漏性皮膚炎の正しいシャンプー方法
どんなに良いシャンプーでも、洗い方が間違っていては効果が半減します。
今日から正しい洗い方をマスターしましょう。
予洗い
シャンプーをつける前に、38℃前後のぬるま湯で1分以上、髪と頭皮をしっかりと濡らし、表面の汚れを落とします。
泡立て
シャンプー液を直接頭皮につけず、必ず手のひらで十分に泡立ててから髪にのせます。
洗う
爪を立てず、指の腹を使って頭皮全体を優しくマッサージするように洗いましょう。
すすぎ
シャンプー成分が残らないよう、時間をかけて丁寧にすすぎます。
髪の生え際や耳の後ろは、特に残りやすいので念入りに。
乾燥
洗った後は、すぐにタオルで優しく水分を拭き取り、ドライヤーで髪の根本からしっかりと乾かします。
生乾きは菌が繁殖する原因になります。

病院での治療法|セルフケアで改善しないときは受診を
適切なシャンプーや正しいヘアケアを2週間~1ヶ月ほど続けても改善しない場合や、症状が悪化する場合は、迷わず皮膚科を受診しましょう。
受診をおすすめするサイン
□ フケやかゆみが一向に良くならない
□ 頭皮がじゅくじゅくしたり、かさぶたができたりしている
□ 赤みがひどく、範囲が広がってきた
□ 抜け毛が増えた気がする
皮膚科で行われる主な治療
皮膚科では、症状や重症度に合わせて、主に塗り薬(外用薬)を中心とした治療が行われます。
塗り薬(外用薬)
- 抗真菌薬の外用: マラセチア菌の増殖を直接抑えるお薬です。(例:ケトコナゾール、ニゾラールローションなど)
- ステロイドの外用: 炎症やかゆみを強力に抑えるお薬です。医師が症状に合わせて適切な強さのものを処方してくれるので安心です。
飲み薬(内服薬)
- 抗ヒスタミン薬・抗アレルギー薬: かゆみが非常に強い場合に処方されます。
- ビタミン剤: 皮脂の分泌を整えるビタミンB群などが処方されることがあります。
自己判断でケアを続けるよりも、専門医に診てもらうことが、結果的に改善への一番の近道です。
シャンプー以外の脂漏性皮膚炎を改善する方法
皮膚科での治療と並行して、日々の生活習慣を見直すことも非常に大切です。
- 食生活: 脂っこいもの、甘いもの、香辛料などの刺激物は控えめに。皮脂のコントロールを助けるビタミンB群(レバー、納豆、卵、緑黄色野菜など)を積極的に摂りましょう。
- 睡眠: 睡眠不足はホルモンバランスの乱れや免疫力の低下につながります。質の良い睡眠を十分にとりましょう。
- ストレス管理: ストレスは皮脂の分泌を増やす大きな要因です。適度な運動や趣味の時間など、自分なりのリラックス方法を見つけましょう。
- 衛生: 枕カバーやタオル、帽子など、頭皮に直接触れるものはこまめに洗濯し、清潔に保ちましょう。
よくある質問
薬用シャンプーは毎日使ってもいいですか?

製品によります。毎日使えるマイルドなものから、週に数回の使用が推奨される効果の強いものまで様々です。
必ずパッケージの説明書を確認し、使用頻度を守りましょう。
リンスやコンディショナーは使っても平気?
はい、使って問題ありません。
ただし、頭皮に直接ベッタリとつけず、髪の毛の中間から毛先を中心になじませ、すすぎ残しがないようにしっかりと洗い流すことが重要です。

シャンプーをしてもすぐに頭皮が臭くなるのはなぜ?

過剰に分泌された皮脂が、頭皮の常在菌によって分解・酸化されることでニオイが発生します。
抗真菌成分配合のシャンプーで原因菌を抑えたり、食生活を見直したりすることが改善につながります。
脂漏性皮膚炎の治療はウチカラクリニックオンライン診療へ!
今回は、しつこいフケやかゆみの原因「脂漏性皮膚炎」のシャンプーについて解説しました。シャンプーは「抗真菌」「抗炎症」「低刺激」の3つのポイントで選ぶのが基本です。
しかし、脂漏性皮膚炎は再発しやすく、自己判断でのケアには限界があります。市販品で改善しない、または繰り返す場合は、より強力な治療が可能な処方薬が不可欠です。
しつこい脂漏性皮膚炎に悩んでいるなら、自己判断で悪化させてしまう前に、専門医に相談するのが最善策です。
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一人で悩まず、ぜひ一度ウチカラクリニックまでご相談ください。
正しい知識とケアで、つらいフケやかゆみから解放され、健やかな頭皮を取り戻しましょう。
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この記事の監修者

ウチカラクリニック代表医師
森 勇磨
経歴
東海高校、神戸大学医学部医学科卒業。名古屋記念病院基本臨床研修プログラム修了。藤田医科大学救急総合内科、株式会社リコー専属産業医を経てMEDU株式会社(旧Preventive Room)創業。|ウチカラクリニック代表医師|一般社団法人 健康経営専門医機構理事|日本医師会認定産業医|労働衛生コンサルタント(保健衛生)
YouTubeチャンネル「 予防医学ch/医師監修」監修 著書に「40歳からの予防医学(ダイヤモンド社)」など多数。