【医師監修】ウォーキングの効果7選|正しい歩き方と1日の目安歩数
「ウォーキングなんて大した運動にならない」と思っていませんか?ウォーキングは、お金もかからず、いつでもどこでも始められる手軽な健康習慣です。認知症や生活習慣病の予防をはじめ、ウォーキングには研究で示されたさまざまな健康効果があります。
ただし、せっかく歩くなら正しい歩き方で効果を高めたいもの。この記事では、ウォーキングの効果7選と正しい歩き方、1日の目安歩数を医師がわかりやすく解説します。
目次
ウォーキングで得られる7つの健康効果
「歩く」というシンプルな行為には、体の中でさまざまな良い変化を起こす力があります。ここでは、研究で示されているウォーキングの健康効果を7つ紹介します。
①脳の働きを高め認知症を予防する
ウォーキングをはじめとした有酸素運動は、認知症予防に役立つ大切な習慣の一つです。その理由は、主に次の3つです。
- 脳の血流が良くなる
- 脳の神経細胞を育てる「BDNF」が増える
- 記憶の中枢「海馬」の体積が増える
脳は、体全体のエネルギーの約20%を消費するほど、多くのエネルギーを必要とする臓器です。ウォーキングで全身の血流が良くなると、脳にもしっかり血液が届きます。
ウォーキングには、「BDNF(脳由来神経栄養因子)」を増やす働きもあるとされています。BDNFは、新しい神経細胞が生まれるのを助けたり、神経細胞同士のつながりを強化したりして、記憶力や学習能力を高めてくれる物質です。
アメリカの研究によると、1年間ウォーキングを中心とした運動を続けた高齢者は、記憶の中枢である「海馬」の体積が約2%増えていたのに対し、ストレッチだけのグループは約1.4%減少していました。アルツハイマー型認知症では海馬が萎縮することが知られているため、歩くことは脳を守る良いトレーニングになるのです。
②高血圧・糖尿病などの生活習慣病を予防する
生活習慣病は動脈硬化を進め、脳梗塞や心筋梗塞、認知症の原因にもなるため、早めの予防が大切です。ウォーキングには、生活習慣病をまとめて予防する効果も期待できます。
例えば、高血圧に対しては、血管を広げて血圧を下げやすくする効果があります。ウォーキングのような有酸素運動は、血管の内側から「一酸化窒素(NO)」という物質の分泌を促します。一酸化窒素には血管をしなやかに広げる働きがあるため、血圧が下がりやすくなるのです。
また、糖尿病に対しては、食後の血糖値の急上昇を抑える効果も期待できます。歩いている間は、筋肉が血液中のブドウ糖をエネルギーとして取り込んでくれるためです。食後に15分歩くだけでも、血糖値のコントロールに効果があったという研究もあります。
さらに、脂質異常症に対しては、血液中の中性脂肪がエネルギーとして燃やされ、善玉(HDL)コレステロールが増えやすくなります。
加えて、消費カロリーが増えるのでダイエット効果も期待できるでしょう。また、健康診断で複数の項目を指摘されて、何から始めればいいかわからない方にも、ウォーキングはおすすめです。
③がんのリスクを下げる
ウォーキングをはじめとした身体活動には、がんのリスクを下げる効果も報告されています。主なデータは次のとおりです。
- 国立がん研究センターの研究:身体活動量が多い人ほど、がん全体のリスクが低い
- 海外のメタ解析:運動量が多い人は少ない人に比べて、大腸がん(結腸がん)のリスクが約24%低い
- 海外の大規模な研究:大腸がんや乳がん、肝臓がん、肺がんなど、13種類のがんのリスク低下と関連
体を動かすことでがんのリスクが下がる理由としては、血糖値がコントロールされて体内の炎症が抑えられることや、腸内環境が整うこと、免疫細胞の働きが活性化することなどが考えられています。
④骨を丈夫にする
ウォーキングは骨を丈夫にします。骨が丈夫になれば、骨粗しょう症や、転倒による骨折・寝たきりの予防につながります。
骨を丈夫にするにはカルシウムをとることが大切ですが、それだけでは不十分です。骨には、負荷がかからない状態が続くと弱くなり、適度な衝撃や負荷が加わると、骨を作る細胞(骨芽細胞)が活発に働いて強くなる性質があるためです。歩くたびにかかとから伝わる衝撃は、骨にとって良い刺激になります。
骨粗しょう症の予防には、屋外でのウォーキングが特におすすめです。陸上を歩くと、重力の影響が小さい水泳や水中ウォーキングよりも骨への刺激を得やすく、さらに日光を浴びることで、カルシウムの吸収を助けるビタミンDが皮膚で作られるためです。ひざの痛みなどがなければ、ぜひ屋外を歩いてみましょう。
⑤ひざ痛・腰痛の悪化を防ぐ
ウォーキングは、慢性的なひざ痛・腰痛の悪化を防ぐのにも役立ちます。
ウォーキングを続けると、太ももやお尻など関節を支える筋肉が鍛えられ、天然のサポーターのように関節を守ってくれます。また、関節を動かすことで潤滑油の役割をする「関節液」が行き渡り、関節の動きが滑らかになります。こうした変化によって、ひざや腰の痛みが少しずつ和らぐことが期待できます。
反対に、痛いからと動かないままの状態が続くと、筋肉が衰えて関節が不安定になり、関節液も循環しにくくなって、さらに痛みが増すという悪循環に陥ってしまうケースもあります。次のような工夫をしながら、痛みのない範囲で歩いてみましょう。
- クッション性の高いウォーキングシューズを履く
- アスファルトより、土や芝生など柔らかい地面を選ぶ
- 最初は5〜10分の短い時間から始める
- 必要であれば、杖やサポーターを使う
ただし、ひざが赤く腫れて熱を持っている時や、歩くたびに強い痛みがある時に無理に歩くのは禁物です。まずは整形外科を受診しましょう。また、脊柱管狭窄症や重度の変形性膝関節症で、少し歩くだけで強い痛みやしびれが出る方は、水中ウォーキングなど、ひざや腰に体重がかからない運動から始めるのがおすすめです。
⑥睡眠の質を良くする
「寝つきが悪い」「夜中に何度も目が覚める」といった睡眠の悩みにも、ウォーキングはおすすめです。日中に適度な運動をすると、心地よい疲労感が得られるだけでなく、体温のリズムが整い、夜に自然な眠気が訪れやすくなります。
特におすすめなのは、朝のウォーキングです。朝の光を浴びると脳にある体内時計がリセットされ、その約14〜16時間後に睡眠ホルモン「メラトニン」が分泌されて、自然と眠くなるためです。睡眠に悩んでいる方は、まずは朝や昼間に歩くことから始めてみましょう。
⑦気分が晴れストレスが和らぐ
気分が落ち込む時やイライラする時、不安で落ち着かない時にも、ウォーキングはおすすめです。
ウォーキングのように一定のリズムを繰り返す運動は、精神を安定させる脳内物質「セロトニン」(通称「幸せホルモン」)の分泌を促すといわれています。また、ストレスホルモンである「コルチゾール」を減らす効果も報告されています。
特に、公園や川沿いなど緑の多い場所を歩くと、リラックス効果がさらに高まるとされています。心の不調を感じたら、まずは15分、景色を楽しみながら外を歩いてみましょう。
病院に行く時間がない…そんな時は「オンライン診療」を!
「病院に行きたいけれど、仕事で時間が合わない」 「まずは薬でなんとかしたい」
そんなあなたのための新しい選択肢が「オンライン診療」です。
オンライン診療なら、お手持ちのスマートフォンやパソコンを使って、自宅にいながら医師の診察を受け、処方薬を受け取ることができます。
保険適応可能で、システム利用料も0円!診察料は対面の病院とほぼ同じです!
(心療内科ではシステム手数料をいただいております。)
\ オンライン診療の3つのメリット /
①自宅で完結、待ち時間ゼロ
予約から診察、決済まで全てオンライン。病院での長い待ち時間や、通院の手間がありません。
24時間365日いつでも予約可能で、早朝/夜間や土日も診療中!

②薬は近くの薬局or自宅への郵送で!
診察後、ご希望の近くの薬局でお薬受け取れます。
薬局に行けない場合でも、お薬は郵送可能!最短で当日中に処方薬が発送され、ご自宅のポストに届きます。

③感染リスクなし
病院の待合室などで、他の病気に感染する心配がありません。体調が悪い時だからこそ、安心して利用できます。

一人で抱え込まず、まずはあなたの今の気持ちや状況を、私たちにお聞かせください。専門医が、あなたに合った解決策を一緒に考えます。


※心療内科ではシステム手数料をいただいております。
ウォーキングの効果が半減する間違った歩き方
せっかく時間を使って歩くなら、効果をしっかり引き出したいものです。なんとなくダラダラ歩くだけでは、もったいないこともあります。まずは、ついやってしまいがちな間違った歩き方を確認しておきましょう。
猫背・うつむき歩き
猫背・うつむき歩きとは、背中が丸まり、視線が足元に落ちている歩き方です。胸が圧迫されて呼吸が浅くなり、体に十分な酸素を取り込めません。気分も落ち込みやすくなるうえ、見た目も老けた印象になってしまいます。
ちょこちょこ・すり足歩き
ちょこちょこ・すり足歩きとは、歩幅が狭く、足をあまり上げずに、靴底を地面にこするように歩く歩き方です。お尻や太ももの裏側といった大きな筋肉がほとんど使われないため、運動効果が下がってしまいます。また、つまずきやすく、転倒の原因にもなるので注意が必要です。
ウォーキングの効果を高める正しい歩き方5つのポイント
ウォーキングの効果を最大限に引き出すために、次の5つのポイントを意識してみましょう。
①姿勢を正す
視線は足元ではなく、10〜15mほど先に向けます。あごを軽く引いて背筋を伸ばし、頭のてっぺんを1本の糸で真上に軽く吊られているような感覚を持つと、自然と良い姿勢になります。お腹に軽く力を入れると体幹が安定し、腰への負担も軽くなるでしょう。
②腕を後ろに大きく引いて振る
ひじを90度くらいに曲げ、肩の力を抜いて、腕をリズミカルに少し大きめに前後に振ります。ポイントは、前に出すことよりも、後ろに大きく引くことを意識することです。肩甲骨から後ろに引くようにすると、背中の筋肉もしっかり使われ、歩くための推進力が生まれます。
③歩幅を「いつも+10cm」に広げる
普段より少しだけ大股で歩くことを意識しましょう。目安は「いつもの歩幅+10cm」です。これだけでも、お尻や太ももの裏側の筋肉がしっかり使われ、運動効果が高まります。
④かかとから着地し、親指の付け根で蹴り出す
足を前に出したら、かかとから優しく着地します。次に足の裏全体へ滑らかに体重を移し、最後に親指の付け根(母指球)で地面をグッと蹴り出して、体を前に進めます。
⑤インターバル速歩を取り入れる
脂肪燃焼や体力向上の効果をさらに高めたい方におすすめなのが、「インターバル速歩」です。「ややきつい」と感じる速歩きを3分間、普通のペースのゆっくり歩きを3分間行い、これを1セットとして1日5セット(合計30分)を目標に行います。
「ややきつい」の目安は、少し息が弾むけれど、隣の人と会話はできるくらいの速さです。速歩きとゆっくり歩きを繰り返すことで、心肺機能や筋肉に適度な負荷がかかり、同じペースで歩くよりも高い運動効果が得られることが研究で示されています。ぜひ、いつものウォーキングに、この「インターバル速歩」を取り入れてみてください。
ウォーキングは1日何歩が目安?
「健康のためには1日1万歩」とよくいわれますが、1万歩に届かなくても、ウォーキングの健康効果は十分に得られます。

これは、ある研究で調べた 1日の歩数と認知症のリスクの関係を示したものです。1万歩近くで最もリスクが下がった一方、約4,000歩でもリスクが約25%下がっています。完璧に1万歩を目指さなくても、ほとんど歩かない場合に比べれば、大きな効果が期待できます。なお、1万歩を超えて歩数が増えると、かえって効果が弱まる傾向も見られました。
また、「1日8,000歩、そのうち先ほど紹介したインターバル速歩のような、少し息が弾む程度の中強度の活動を20分」が、健康長寿のための目標として提唱されています。
病院に行く時間がない…そんな時は「オンライン診療」を!
「病院に行きたいけれど、仕事で時間が合わない」 「まずは薬でなんとかしたい」
そんなあなたのための新しい選択肢が「オンライン診療」です。
オンライン診療なら、お手持ちのスマートフォンやパソコンを使って、自宅にいながら医師の診察を受け、処方薬を受け取ることができます。
保険適応可能で、システム利用料も0円!診察料は対面の病院とほぼ同じです!
(心療内科ではシステム手数料をいただいております。)
\ オンライン診療の3つのメリット /
①自宅で完結、待ち時間ゼロ
予約から診察、決済まで全てオンライン。病院での長い待ち時間や、通院の手間がありません。
24時間365日いつでも予約可能で、早朝/夜間や土日も診療中!

②薬は近くの薬局or自宅への郵送で!
診察後、ご希望の近くの薬局でお薬受け取れます。
薬局に行けない場合でも、お薬は郵送可能!最短で当日中に処方薬が発送され、ご自宅のポストに届きます。

③感染リスクなし
病院の待合室などで、他の病気に感染する心配がありません。体調が悪い時だからこそ、安心して利用できます。

一人で抱え込まず、まずはあなたの今の気持ちや状況を、私たちにお聞かせください。専門医が、あなたに合った解決策を一緒に考えます。


※心療内科ではシステム手数料をいただいております。
ウォーキングを無理なく続けるための3ステップ
以下のステップでウォーキングの習慣をつくりましょう。
ステップ1:今より毎日10分多く歩く
今まで歩く習慣がなかった方は、「今より毎日10分多く歩くこと」から始めましょう。10分は歩数にすると約1,000歩です。いつもより一駅手前で降りて歩く、食後に家の周りを10分散歩するなど、まずはこれだけで十分です。
ステップ2:1日4,000歩以上歩く
歩くことに慣れてきたら、認知症のリスクを約25%下げる「1日4,000歩」を目指しましょう。多くの方にとって、無理なく達成できる現実的な目標です。
ステップ3:1日8,000歩そのうち速歩き20分を目指す
さらに上を目指せる方は、「1日8,000歩、そのうち速歩き20分」に挑戦してみましょう。大切なのは、いきなり高い目標を掲げて三日坊主になるのではなく、自分のペースで無理なく続けることです。毎日の小さな積み重ねが、10年後のあなたの健康を支えてくれます。
まとめ
ウォーキングには、以下のようなさまざまな健康効果が期待できます。
- 脳の働きを高め認知症を予防する
- 高血圧・糖尿病などの生活習慣病を予防する
- がんのリスクを下げる
- 骨を丈夫にする
- ひざ痛・腰痛の悪化を防ぐ
- 睡眠の質を良くする
- 気分が晴れストレスが和らぐ
ウォーキングの効果を高めるには、良い姿勢・大きめの歩幅・リズミカルな腕振りを意識した正しい歩き方と、インターバル速歩を取り入れるのがおすすめです。
大切なのは完璧より継続。まずは「今より毎日10分多く歩く」ことから始めてみましょう。
「持病があるけれど、ウォーキングを始めても大丈夫?」「健康診断の数値が気になる」など、不安がある方は、自宅から気軽に相談できるオンライン診療も活用してみてくださいね。