デパケン(バルプロ酸ナトリウム)の効果・副作用を解説!【医師監修】
「てんかんの発作をしっかり抑えたい…」
「デパケンとデパケンRって何が違うの?」
てんかんや双極性障害(気分障害)の治療などでよく処方されるデパケンですが、効果や副作用、他の似たお薬との違いなど、気になることがたくさんありますよね。
この記事では、デパケン(バルプロ酸ナトリウム)の効果や使い方、気になる副作用や注意点について、医師が詳しく解説します。
目次
デパケン(バルプロ酸ナトリウム)とは?効果は?
デパケンは、脳の過剰な神経興奮を抑えたり、気分の浮き沈みを安定させたりする働きがあり、主に「抗てんかん薬」や「気分安定薬」として広く使用されています。
デパケン(バルプロ酸ナトリウム)の種類(剤型)
デパケンには、症状や年齢、飲みやすさに合わせていくつかの種類(剤型)や関連するお薬があります。
- デパケン錠(100mg・200mg)
- 一般的な錠剤タイプです。
- デパケン細粒・シロップ
- 錠剤を飲むのが難しいお子様や高齢者の方でも服用しやすい粉薬や液体タイプです。
- デパケンR錠
- 徐放錠(じょほうじょう)」と呼ばれるタイプで、体内で成分がゆっくり溶け出すように作られています。
- 血中濃度が急激に上がらず安定するため、1日の服用回数を減らすことができます。
デパケン(バルプロ酸ナトリウム)の成分
有効成分はバルプロ酸ナトリウムです。
脳内の抑制性神経伝達物質(GABA)の働きを強めることで、脳の神経細胞の異常な興奮を鎮めます。
デパケン(バルプロ酸ナトリウム)の効果
- てんかん発作(全般発作・局所発作)を抑える
- 双極性障害の片頭状態(気分の高揚や激しい変動)を抑え、気分を安定させる
- 片頭痛の発症を予防する
どんなときに使う?(適応疾患・部位)
- 各種てんかん(小型全般発作、精神運動発作、自律神経発作など)およびてんかんに伴う性格行動障害
- 双極性障害の躁状態の治療
- 片頭痛の発症抑制
デパケン(バルプロ酸ナトリウム)はオンライン診療で出せる?
「通院の待ち時間が長くて負担を感じている」
「決まったお薬を定期的に処方してもらうために通うのが大変」
対面診療で病状が安定しており、医師が継続投与可能と判断した場合には、再診以降のオンライン診療で処方を受けられる場合があります。
※ただし、初診のオンライン診療や、オンライン診療のみを行う一部の医療機関では、安全性や法的な規定・ガイドラインの観点から処方が制限されるケースがあります。
ご自宅や職場など、好きな場所からスマートフォンやパソコンを使って医師の診察を受けられ、お薬も自宅に届けてもらえるので、通院の手間や待ち時間をぐっと減らすことができます。
ウチカラクリニックでも、
デパケン(バルプロ酸ナトリウム)に関するご相談をオンライン診療にて承っております。
特に、「体調が悪く外出がつらいとき」や「仕事の合間に受診したい」などに、オンライン診療は便利です。経験豊富な医師が親身になってお話を伺いますので、お気軽にご相談ください。
デパケン(バルプロ酸ナトリウム)の使い方(用法・用量)
デパケンの服用量は、治療する疾患(てんかん、双極性障害、片頭痛など)や、患者さんの年齢・体重、症状の程度によって調整されます。
- てんかん・双極性障害
- 1日400〜1,200mg程度を1日2〜3回に分けて服用するのが一般的です。
症状に応じて適宜増減します。
- 1日400〜1,200mg程度を1日2〜3回に分けて服用するのが一般的です。
- デパケンR(徐放錠)
- 1日1〜2回に分けて服用します。
- 片頭痛予防
- 1日400〜800mgを1日1〜2回に分けて服用します。
※飲む量や回数は一人ひとりの症状に合わせて細かく調整されます。
※ご自身の自己判断で量を増やしたり減らしたりせず、必ず医師の指示通りに服用してください。
デパケン(バルプロ酸ナトリウム)の副作用
主な副作用
- 胃腸症状
- 悪心・嘔吐
- 食欲不振・食欲亢進
- 胃部不快感
- 神経系
- 眠気
- ふらつき、めまい
- 頭痛
- 手足の震え
- 皮膚症状
- 発疹
- 抜け毛(一時的な脱毛)
重大な副作用
- 肝機能障害
- 高アンモニア血症
副作用への対処法
服用初期に吐き気や胃のむかつきが出ることがありますが、体を薬に慣らしながら少しずつ量を増やしていくことで治まることが多いです。
眠気や手足の震え、食欲亢進(それに伴う体重増加)などが気になる場合は、自己判断でやめずに主治医に相談しましょう。
また、稀に肝機能障害や高アンモニア血症などの重篤な副作用が起きることがあるため、定期的な血液検査を受けることがとても大切です。
デパケン(バルプロ酸ナトリウム)の注意事項(禁忌)
使ってはいけない方(禁忌)
- 本剤の成分に対して過敏症(アレルギー)の既往歴がある方(禁忌)
- 重篤な肝障害またはその既往歴のある方(禁忌)
- カルバペネム系抗生物質を投与中の方(禁忌)
- 尿素サイクル異常症の方(禁忌)
- 妊婦又は妊娠している可能性のある女性(禁忌)
特に注意して使う方(慎重投与)
- 肝障害またはその既往歴のある方
- 薬物過敏症の既往歴のある方
- 躁病及び躁うつ病の躁状態の患者
- 尿素サイクル異常症が疑われる方
- 腎機能障害患者・血液透析患者
- 高齢者
- 妊婦・妊娠を希望している女性
- 小児等
併用禁忌の薬(禁忌)
- カルバペネム系抗生物質(メロペン、チエナム、オラペネムなどの抗菌薬)(禁忌)
- パニペネム・ベタミプロン(カルベニン)
- メロペネム(メロペン)
- イミペネム・シラスタチン(チエナム)
- テビペネム(オラペネム) など
併用に注意が必要な薬
- 他の抗てんかん薬(フェニトイン、フェノバルビタール、カルバマゼピン、クロバザム、ラモトリギン等)
- ワルファリン(抗凝固薬)
- サリチル酸系薬剤(アスピリン等)
生活上の注意(使用上の注意)
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 急な服用の減量・中止をしない | 連用中に急激に減量したり服用を中止したりすると、てんかん重積状態があらわれるおそれがあるため、中止する場合は医師の指導のもと徐々に減量します。 |
| 定期的な検査を受ける | 肝機能や血中濃度、血液細胞の数を確かめるため、定期的な血液検査が必要です。 |
| 危険な機械の操作・運転に注意 | 眠気、注意力・集中力・反射運動能力の低下が起こることがあるため、自動車の運転や危険を伴う機械操作の従事には十分な注意(あるいは避けること)が必要です。 |
保管方法
- 直射日光や高温多湿を避け、室温で保管してください。
- 小さなお子様の手の届かない場所に保管してください。
飲み忘れたら?
飲み忘れたことに気づいた場合は、気づいたときにできるだけ早く1回分を服用してください。
ただし、次に飲む時間が近い場合は1回飛ばし、指定の時間に1回分を飲んでください。
絶対に2回分を一度に飲んではいけません。
ウチカラクリニックのオンライン診療では、お薬の処方を行っています。気になる症状がある方はいつでもお気軽にご相談ください。年中無休で診察しています。


※心療内科ではシステム手数料をいただいております。
デパケン(バルプロ酸ナトリウム)に市販薬はある?値段は?
市販薬
デパケン(バルプロ酸ナトリウム)と同じ成分の市販薬(OTC医薬品)はありません。(処方薬のみ)
ジェネリック
「バルプロ酸ナトリウム錠」などの成分名で各メーカーからジェネリック医薬品(後発品)が販売されています。
薬価
時期や規格によって金額は変わってきますが、目安は以下の通りです。
| 薬剤名 | 区分 | 薬価(1錠あたり) | 3割負担の目安 |
|---|---|---|---|
| デパケン錠100mg | 先発 | 10.8円/錠 | 約3.2円 |
| デパケン錠200mg | 先発 | 10.8円/錠 | 約3.2円 |
| バルプロ酸ナトリウム錠200mg | 後発 | 約9.8円前後/錠 | 約2.9円 |
※2026年9月現在
※薬価は改定などで変わる可能性があります。調剤技術料や処方箋料などが別途かかります。
添付文書
デパケン錠100mg/デパケン錠200mg
バルプロ酸ナトリウムSR錠100mg「アメル」/バルプロ酸ナトリウムSR錠200mg「アメル」
デパケンで太る?脳萎縮って本当?
デパケンを飲むと「太る」というのは本当?
デパケンの副作用として、食欲が増加したり体重が増加したりすることが確認されています。
「薬を飲み始めてから食欲が増えて太ってしまった」と感じる患者さんは一定数いらっしゃいます。
対策としては、無理なダイエットではなく、バランスの取れた食事や適度な運動を心がけ、体重変化が著しい場合は主治医に相談しましょう。
「脳萎縮」が起きるという噂は本当?
デパケンの副作用として、非常に稀ですが脳の萎縮や認知症様症状、パーキンソン様症状があらわれることが報告されています。
健忘や見当識障害、運動障害などが観察されることがありますが、医師のもとで正しく管理・検査を受けていれば過剰に恐れる必要はありません。
自己判断での服用中止は発作の悪化につながるため大変危険です。
異変を感じたら必ず医師に相談してください。
まとめ
バルプロ酸ナトリウム(デパケン)は、てんかんや気分の安定に広く使われる重要なお薬です。しっかり継続することで、発作や症状のコントロールが期待できます。
一方で、肝機能への影響や体重増加などに注意しながら使用することが大切です。
「薬を続けたいけど通院が大変」
「副作用が気になる」
そんなときは、ウチカラクリニックのオンライン診療が便利です。
- スマホやPCがあれば、全国どこからでも受診可能
- 対面診療と料金は変わらず、安心してご利用いただけます
- お忙しい方でも安心の年中無休で診療
- 処方された薬は郵送、またはお近くの薬局で受け取り可能
症状に合わせて正しく使うことが、体を守る一番のポイントです。無理せず、適切にケアしていきましょう。
よくある質問(FAQ)
妊娠中・授乳中でも使えますか?
原則として使用はお勧めできません。 胎児への影響(奇形や発達障害のリスク)があるため、片頭痛予防目的での妊婦への使用は禁忌です。てんかん治療でやむを得ず使用する場合や、授乳中の服用についても、必ず事前に主治医へご相談ください。
小児(子供)でも使えますか?
てんかんなどの治療で小児にも使用されます。ただし、小児における片頭痛発作の発症抑制に関する有効性・安全性は確立していません。年齢や体重に合わせて医師が慎重に投与量を決定します。
運転しても大丈夫ですか?
注意が必要です。 眠気、注意力・集中力・反射運動能力等の低下が起こることがあります。片頭痛予防や躁状態の治療で使用する場合は自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事させないよう注意することとされており、てんかん治療の場合も医師が慎重に判断し指導することとなっています。
いつから効き始めますか?
服用後すぐに効果が完結するのではなく、血中濃度が適切な範囲に達して安定するまでに数日から1週間程度かかります。てんかん発作の抑制や気分の安定効果は、継続して服用することで徐々に安定していきます。
お酒(アルコール)を飲んでもいいですか?
原則としてお控えください。 中枢神経抑制作用が強まり、眠気やふらつきなどの副作用が増強されたり、薬の血中濃度に変化が生じて治療効果が不安定になったりするおそれがあります。
やめ時はいつですか?(いつまで飲み続ける?)
自己判断で急にやめることは絶対に避けてください。連用中の急速な減量や中止により「てんかん重積状態」という危険な状態を引き起こすことがあります。また片頭痛予防の場合も、日常生活への支障がなくなったら医師の判断のもとで一旦中止や継続の検討を行います。必ず医師と相談しながら計画的に減量・中止を進めましょう。