頭痛の原因は?種類や薬、治し方まで医師が解説!
目次
頭痛とは?よくある症状と原因
多くの人を悩ませる頭痛。まずは、その種類や症状、原因について詳しく見ていきましょう。
頭痛とは?
頭痛とは、頭部に感じる痛みの総称です。頭痛は、大きく2つのタイプに分けられます。
一次性頭痛
頭痛そのものが病気であるタイプです。他に原因となる病気はなく、繰り返し起こるのが特徴です。多くの人が悩む「片頭痛」「緊張型頭痛」「群発頭痛」などがこれにあたります。
二次性頭痛
くも膜下出血や脳腫瘍、髄膜炎など、何か他の病気が原因で症状として現れる頭痛です。命に関わる危険な頭痛が含まれるため、注意が必要です。

頭痛でよくある症状
頭痛は、そのタイプによって痛みの感じ方や伴う症状が大きく異なります。
片頭痛(偏頭痛)

- ズキンズキンと脈打つような、片側または両側の強い痛み
- 階段の上り下りなど、体を動かすと痛みが悪化する
- 吐き気や嘔吐を伴うことがある
- 光や音、匂いに過敏になる
- 目の前にチカチカした光が見える「閃輝暗点(せんきあんてん)」などの前兆を伴うことがある
- 症状は数時間〜3日間ほど続くことが多い
緊張型頭痛

- 頭全体がヘルメットでギューッと締め付けられるような、圧迫感のある痛み
- 肩や首の強いこりを伴うことが多い
- 体を動かしても悪化せず、むしろ軽くなることがある
- ダラダラと数時間〜数日間続くことがある
群発頭痛

- 片目の奥をえぐられるような、耐え難いほどの激痛
- 目の充血、涙、鼻水などを伴う
- じっとしていられず、落ち着きがなくなる
- 1〜2ヶ月の間、毎日ほぼ同じ時間帯に激しい発作が起こる
頭痛の原因
頭痛の原因は非常に多岐にわたり、一つの原因だけでなく、複数の要因が絡み合って起こることも少なくありません。原因は大きく「一次性頭痛」と「二次性頭痛」に分けられます。
| 分類 | 原因・頭痛のタイプ | 特徴 |
|---|---|---|
| 一次性頭痛 (頭痛そのものが病気) | 緊張型頭痛 | ストレスや肩こり、眼精疲労などで頭から首にかけての筋肉が緊張し、血行が悪くなることで起こる、ギューッと締め付けられるような痛み。 |
| 片頭痛 (偏頭痛) | 寝不足・寝すぎ、ストレス、気圧の変化(天気痛)、生理などが誘因となり、脳の血管が拡張してズキンズキンと脈打つように痛む。 | |
| 群発頭痛 | 片目の奥をえぐられるような激痛が特徴。脳の視床下部が関与するとされるが、詳しい原因は不明。 | |
| 二次性頭痛 (他の病気や状態が原因) | 感染症 (風邪、インフルエンザ、コロナなど) | ウイルスなどと戦う体の免疫反応(発熱など)によって炎症物質が作られ、血管の拡張や神経の刺激を引き起こしてズキズキと痛む。 |
| 副鼻腔炎、花粉症 | 鼻や副鼻腔の強い炎症・鼻づまりが、顔面や頭部に圧迫感のある痛み(関連痛)を引き起こす。 | |
| 二日酔い | アルコールの分解物質「アセトアルデヒド」や脱水が原因で、血管が拡張し、脈打つような痛みが起こる。 | |
| 熱中症 | 高温による脱水や体温調節の異常が、脳への血流に影響を与え、頭痛や吐き気を引き起こす。 | |
| 貧血 | 脳への酸素供給が不足することで、頭が重い感じや締め付けられるような頭痛が起こることがある。 | |
| 虫歯、歯周病 | 歯や顎の強い炎症が、関連する神経(三叉神経)を刺激し、頭痛として感じられることがある。 |
上記以外にも、くも膜下出血や脳腫瘍といった、命に関わる病気が原因で頭痛が起こることもあります。
頭痛は何科に行く?検査は?
頭痛で悩んでいる場合は、まずは内科や、頭痛を専門とする脳神経内科・神経内科を受診しましょう。
突然の激しい頭痛の場合は、救急外来を受診する必要があります。
診察では、問診が最も重要です。いつから、どんな痛みか、頻度、伴う症状などを詳しく伝えることで、頭痛のタイプを診断します。
危険な二次性頭痛を否定するために、CTやMRIといった画像検査を行うこともあります。

頭痛の受診目安
市販薬で対処できることも多い頭痛ですが、専門医に相談した方が良いケースもあります。
以下のような場合は、一度、医療機関で相談することをおすすめします。
頭痛で受診を考えるセルフチェックリスト
□ 市販の鎮痛薬を週に2〜3日以上のペースで飲んでいる
□ 頭痛のせいで、仕事や学校を休むことがある
□ これまで経験した頭痛と、種類や痛みの強さが変わってきた
□ 頭痛だけでなく、吐き気やめまいなどを伴うことが多い
□ 鎮痛薬を飲んでも、痛みが十分に治まらない
□ 自分の頭痛がどのタイプなのか、はっきりさせて適切な治療を受けたい
「突然バットで殴られたような激痛」「手足の麻痺やろれつが回らない」といった症状は、脳梗塞など危険な二次性頭痛のサインです。すぐに救急車を呼んでください。

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頭痛の薬/治療
頭痛の治療は、タイプによって大きく異なります。特に片頭痛は、適切な診断のもとで専門的な治療を行うことで、生活の質を大きく改善できます。
鎮痛薬
血管の壁にあるカルシウムチャネルをブロックし、血管を広げることで血圧を下げます。
ロキソニン(ロキソプロフェンNa)

炎症を抑える作用が強く、緊張型頭痛や、軽〜中等度の片頭痛の痛みに使われます。
詳しい解説はこちら
→ロキソニン
→ロキソプロフェンNa
カロナール(アセトアミノフェン)
片頭痛の発作薬【トリプタン系薬】
片頭痛の原因となる、拡張した脳血管を収縮させ、神経の炎症を抑える専門的なお薬です。市販の鎮痛薬とは作用が全く異なり、吐き気などの随伴症状も一緒に和らげる効果があります。
マクサルト、ゾーミッグ、イミグラン、レルパックス、アマージなど

効果の強さや速さ、持続時間が異なる様々な種類があります。水なしで飲める口腔内崩壊錠や点鼻薬、自己注射薬といった剤形もあり、医師が患者さんの症状やライフスタイルに合わせて最適なものを選択します。
詳しい解説はこちら
→マクサルト(リザトリプタン)
→ゾーミッグ(ゾルミトリプタン)
→イミグラン(スマトリプタン)
→レルパックス(エレトリプタン)
→アマージ(ナラトリプタン)
新しい片頭痛治療薬【ジタン系薬】
脳の神経に直接作用して、痛みの信号そのものを抑える、新しいタイプの片頭痛の頓服薬です。
レイボー

血管を収縮させる作用がないため、心血管系のリスクがあってトリプタン系薬が使えない方にも選択肢となります。
詳しい解説はこちら
→レイボー
片頭痛の予防薬
ミグシス

脳血管が過剰に拡張するのを防ぐカルシウム拮抗薬で、片頭痛の回数を減らすために毎日服用します。
詳しい解説はこちら
→ミグシス
筋弛緩薬
テルネリン(チザニジン)

首や肩の筋肉の緊張をほぐすことで、緊張型頭痛の原因となるこりを和らげます。
詳しい解説はこちら
→テルネリン(チザニジン)
漢方薬
釣藤散(ちょうとうさん)

主に中高年の方の、朝に悪化しやすい慢性的な頭痛やめまいに用いられる漢方薬です。
詳しい解説はこちら
→釣藤散
五苓散(ごれいさん)

体の水分バランスを整える作用があり、特に気圧の変化によって起こる頭痛(天気痛)や、二日酔いの頭痛、むくみを伴う頭痛などに効果的です。
詳しい解説はこちら
→五苓散
その他
タリージェ

後頭神経痛など、神経の過剰な興奮が原因で起こる頭痛に対して使われることがあります。
詳しい解説はこちら
→タリージェ
市販薬で治療する場合の注意点
ドラッグストアには、様々な種類の鎮痛薬が販売されており、緊張型頭痛などには有効です。
しかし、これらの薬を月に10日以上のペースで飲み続けていると、薬そのものが原因で頭痛が起こる「薬物乱用頭痛」に陥ってしまう危険性があります。
市販薬が手放せない状態であれば、必ず専門医に相談してください。

頭痛の治し方・予防
薬による治療と合わせて、日々のセルフケアや、頭痛の引き金を避ける工夫が大切です。
片頭痛の場合
片頭痛の発作中は、脳が非常に過敏になっています。できるだけ静かで暗い部屋で横になり、脳を休ませてあげましょう。
ズキンズキンと痛む部分を冷たいタオルなどで冷やすと、拡張した血管が収縮し、痛みの緩和に繋がることがあります。
痛みの出始めに、カフェイン(コーヒー、緑茶など)を少量摂るのも、血管を収縮させるため効果的な場合があります。
緊張型頭痛の場合
緊張型頭痛は、筋肉の緊張と血行不良が原因です。蒸しタオルやシャワーで首や肩の周りを温めると、筋肉がほぐれて血流が改善し、痛みが和らぎます。
片頭痛とは対照的に、軽い散歩などで体を動かすことも、気分転換になり痛みが軽くなることがあります。
生活リズム
特に片頭痛は、睡眠不足だけでなく、休日の「寝だめ」のような普段とのギャップが頭痛の引き金になることがあります。平日も休日も、できるだけ同じ時間に寝起きすることを意識しましょう。
誘因となる食べ物を避ける
人によっては、特定の食べ物(赤ワイン、チーズ、チョコレートなど)や、強い光、特定の匂いが片頭痛の引き金になることがあります。
「頭痛ダイアリー」をつけて、食事や行動と頭痛の関係を記録すると、自分だけの誘因が見つかりやすくなります。
姿勢を意識
長時間のデスクワークは、緊張型頭痛の最大の原因です。パソコンのモニターを目の高さに合わせ、背筋を伸ばして座るように意識しましょう。
少なくとも1時間に1回は立ち上がって、首や肩を回す簡単なストレッチを行うことで、筋肉の緊張が蓄積するのを防げます。

頭痛に効くツボ
頭痛を和らげる助けとなる代表的なツボをご紹介します。
合谷(ごうこく)

手の甲側で、親指と人差し指の骨が交わる手前の、くぼんだ部分です。様々な痛みに効く万能のツボです。
風池(ふうち)

首の後ろの髪の生え際で、2本の太い筋肉の外側にあるくぼみです。緊張型頭痛の首こりに特に効果的です。
太陽(たいよう)

こめかみにある、押すと少し痛みを感じるくぼみです。片頭痛のズキンズキンとした痛みを和らげるのに役立ちます。
頭痛のよくある質問
頭痛について、よくあるご質問にお答えします。
ご自身の状況と照らし合わせて、解決のヒントを見つけてください。
どんな人が頭痛がでやすいですか?
緊張型頭痛は、デスクワークが多い方や、ストレスを抱えやすい方によく見られます。
片頭痛は、遺伝的な要因が大きく、特に20代〜40代の女性に多いのが特徴です。
受診や治療にかかる費用はどのくらいですか?
健康保険(3割負担)の場合、初診料と診察で2,000円~4,000円程度、脳のCTやMRI検査を行う場合は、10,000円~20,000円程度の追加費用がかかります。これに加えて、お薬代が必要です。

頭痛は放置しても大丈夫?自然に治ることはありますか?
緊張型頭痛など、一時的なものであれば自然に治ります。しかし、片頭痛を放置すると、日常生活に大きな支障をきたします。
そして何より、くも膜下出血など、命に関わる二次性頭痛を見逃すのが一番危険です。「いつもと違う、経験したことのない激痛」の場合は、絶対に放置してはいけません。
頭痛の薬はネットやドラッグストアで買えますか?
はい、多くの鎮痛薬が市販されています。
ただし、片頭痛の特効薬であるトリプタン系薬は、医師の処方箋が必要です。
治療期間はどのくらいですか?

緊張型頭痛は、症状が出た時に薬を飲む対症療法が中心です。
片頭痛は、慢性的な病気であり、症状をコントロールするために、急性期治療薬と予防薬を組み合わせながら、長期的に付き合っていく必要があります。
何科を受診すればよいですか?
慢性的な頭痛に悩んでいる場合は、脳神経内科や神経内科、あるいは頭痛外来といった専門外来を受診するのが最も適しています。まずは、かかりつけの内科に相談するのも良いでしょう。
頭痛はオンライン診療でも診察できますか?
はい、オンライン診療に非常に適した病気の一つです。特に、すでに片頭痛などの診断がついていて、症状が安定している方の継続的な処方には大変便利です。
詳しい問診を通じて、症状に合わせたお薬を処方してもらうことができます。ただし、初めての頭痛で、二次性頭痛を除外する必要がある場合は、対面での診察や画像検査を勧められます。
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頭痛は、多くの人が経験するために、つい我慢してしまいがちな症状です。しかし、自分の頭痛のタイプを正しく知り、適切な対処を行うことで、つらい痛みから解放され、生活の質を大きく向上させることができます。大切なのは、「いつもの頭痛」と自己判断せず、専門医に相談することです。
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「このズキンズキンする痛み、もしかして片頭痛?」
そのように感じたら、ぜひ専門医にご相談ください。
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